
イスラエルの情報機関モサドの諜報員が16日、イラン南東部スィスターン・バルーチェスターン州で処刑されたと、イラン国営通信IRNAが報じた。
「この人物は国外の機関、特にモサドと連絡を取り合い、機密情報を収集し、共謀者と共に、モサドを含む国外の機関へ文書を提供した」と報じられている。
人物の名前は明らかにされていない。
被告人は「イスラム共和国に反対するグループや組織へのプロパガンダ」を目的として、機密情報を「モサドの士官」に渡したという。どこで機密情報の受け渡しが行われたかは明らかにされていない。
この人物がいつ逮捕されたのかは明らかではないが、IRNAによれば、上訴は却下されたとのことである。
スィスターン・バルーチェスターン州のザーヘダーン刑務所で執行された処刑は、バローチ系過激組織が同州の警察署を襲撃し、治安要員11人を殺害、数人を負傷させた翌日に行われた。
16日には、攻撃が行われたラスクの町で、襲撃により死亡した男性たちの国葬が国営テレビによって報じられた。武装勢力「ジャイシュ・アル・アドル」グループの2人も続く衝突で死亡した。
貧困に苦しむスィスターン・バルーチェスターン州は、アフガニスタンとパキスタンと国境を接し、治安部隊とスンニ派武装勢力との間で頻繁に衝突が発生している。イラン人の大部分はシーア派である中で、同州の人口は主にスンニ派ムスリムが占めている