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国連安保理、ガザ人道支援拡大を要求=米容認、2本目の関連決議採択―戦闘停止は見通せず

ガザの人道危機が深まる中、イスラエルに対する国際社会の圧力が一段と強まった形だが、イスラエルは軍事作戦の継続を表明しており、状況の改善につながるかは依然見通せない。(AFP)
ガザの人道危機が深まる中、イスラエルに対する国際社会の圧力が一段と強まった形だが、イスラエルは軍事作戦の継続を表明しており、状況の改善につながるかは依然見通せない。(AFP)
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23 Dec 2023 05:12:59 GMT9
23 Dec 2023 05:12:59 GMT9

ニューヨーク: 国連安全保障理事会は22日、イスラエルが攻勢を強めるパレスチナ自治区ガザでの人道支援拡大を求める決議を、15理事国のうち日英仏中など13カ国の賛成多数で採択した。イスラエルの後ろ盾である米国は、ロシアと共に棄権した。

イスラエルとイスラム組織ハマスが10月7日に戦闘を開始して以降、関連決議の採択は2本目。米国は決議の採決でこれまでに2回、拒否権を行使したが、今回の決議は戦闘の停止を直接求めていないことから、採択を容認した。

ガザの人道危機が深まる中、イスラエルに対する国際社会の圧力が一段と強まった形だが、イスラエルは軍事作戦の継続を表明しており、状況の改善につながるかは依然見通せない。 

決議は、ガザの人道状況が「急速に悪化している」として、支援規模の拡大を要求。ガザに通じる検問所など「全ての利用可能なルートの使用」を認めるよう訴えた。また、搬入物資の監視や搬入の促進に当たる「上級人道復興調整官」の任命をグテレス国連事務総長に求めた。

一方、当初案に盛り込まれた「敵対行為の停止」要請は、米国の反対により「敵対行為の停止につながる条件整備」へと表現が後退した。

パレスチナのマンスール国連大使は採択を受けた演説で、「ガザは死であふれている」と強調。決議の迅速な履行を通じ人道支援を強化するよう迫った。

アラブ・イスラム諸国を代表し、アラブ首長国連邦(UAE)が起草した今回の決議は、当初18日の採決が予定されていた。しかし、米国との交渉が難航し、採決期日は再三延期。一時は決裂の観測も流れた。最終的には、これ以上の拒否権行使を避けたい米国と、法的拘束力を持つ安保理決議を得たいアラブ側が妥協した。

22日の採決に先立っては、米国に都合の良いように変更されたと反発するロシアが、表現を戻すよう修正案を提出。米国が拒否権を使って否決した。

時事通信

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