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アジアの人々と手を携えるアラブ諸国の著名な指導者たち

新型コロナウイルスCOVID-19予防用のマスクをつけた女性が信号待ちをしている。北京の金融街で。2020年3月3日。(AFP)
新型コロナウイルスCOVID-19予防用のマスクをつけた女性が信号待ちをしている。北京の金融街で。2020年3月3日。(AFP)
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05 Mar 2020 01:03:46 GMT9
05 Mar 2020 01:03:46 GMT9

【ドバイ=ディアーナー・ファラフ】

新型コロナウイルスCOVID-19の感染が世界の70か国以上に拡大し、その大発生の責めをアジアの人々に負わせようとする者も出て来ている。

最近、ラマッラー在住のパレスチナ人女性が現地の難民支援組織で働く日本人女性2人をとがめ立てする姿の捉えられた動画がソーシャルメディア上で拡散した。この女性は2人の写真を撮り、2人を「コロナ、コロナ」と呼ばわった。

https://twitter.com/farisjpn/status/1234874261476605952?s=20

最近、ラマラのパレスチナ人女性が支援活動を行う2名の日本人を非難する動画がソーシャルメディアに掲載された。パレスチナ人女性は彼女たちの写真を撮り、「コロナ、コロナ」と呼んだ。

パレスチナ当局は、支援活動を行う日本人への嫌がらせに関与した2人を逮捕した。

しかしながら、東京のパレスチナ大使館によると、2人は後悔の意を表明し、日本の女性に対する行動について謝罪した。

ラマラのレイラ・ガンナム知事は日本人を招き、パレスチナの人々の、日本とその国民への敬意を表明した、と大使館が明かした。

[caption id="attachment_10941" align="alignnone" width="437"] 支援活動を行う日本人とラマラ市のレイラ・ガンナム知事。(Facebook /パレスチナ大使館 -東京)[/caption]

また、パレスチナの警察署長は、2人の日本人女性に花束を渡し謝罪した。

日本人女性らは告訴を取り下げた。

[caption id="attachment_10940" align="alignnone" width="528"] パレスチナの警察署長は、女性2人に謝罪とともに花束を手渡した。 (Facebook /パレスチナ大使館 -東京)[/caption]

他には、中国系シンガポール人男性のジョナソン・モクさんがロンドンで身体攻撃を受けた例がある。

モクさんは自身のFacebookに書き込んでいる。「先週の月曜、ロンドンのオックスフォード・ストリートで晩の9時15分くらいに、若い男たちとすれ違った。すると一人が僕のほうを見て何やらつぶやいたが、どうやら『コロナウイルス』と言っているらしかった」

「そいつは僕のことを蹴ろうとしながらこんなことを言った。『コロナウイルスをおれの国に持って来るな』。それからまた殴りかかってきた。顔面にヒットして(鼻から)血が噴き出した」

https://twitter.com/farisjpn/status/1234871878218592258?s=20

二聖モスクの守護者サルマーン国王は「サルマーン国王人道援助救援センター」に命じ、ウイルスと戦う中国へ向け支援物資を送らせた。

国王はまた、家族や友人の死に直面した親しい中国の人々やその家族に対し、哀悼の意を表された。

https://twitter.com/spagov/status/1225433176660758531?s=20

 

中国および中国人との連帯の意を表するため、サウジアラビアは2月13日に6件の約定に署名し、コロナウイルス撃退に奮闘している中国への医療支援をおこなっている。サルマーン国王人道援助救援センター(KSRelief)では、駐サウジアラビア中国大使館と協力しながら支援物資の供与を統括している。

KSRelief統括責任者のアブドゥッラー・アッ=ラビーア氏は語る。「サウジアラビアと中国の強固な(かつ長期にわたる)関係を表わしたイニシアチブです。サウジアラビアは、各国各地域を襲う危機と闘うべく尽力しています。世界全体の安定と持続可能な発展の支援をつねに心がけているのです」

ムハンマド皇太子による昨年の訪中が両国関係に新時代を築く機縁となった、と駐サウジアラビア中国大使の李華新氏は語る。

李大使は言う。「親しい両国の戦略的パートナーシップには一分の隙もありません。両国ともに前進することに意気揚々たる思いです」

「サウジアラビアは、中東にも世界にも大きな影響力をもつたいへん重要な国です。私どもは、サウジアラビアは中東および世界の安定発展を保守するとともに、(一帯一路構想の)実現およびそれをビジョン2030とつなげる上で力強い友邦であると考えています」と李大使。

2013年にはサウジアラビアのジャナードリーヤ祭に中国はゲスト国として招かれた。当時の中国大使李成文氏はこの祭典を「世界最高級の祭典」と呼んだ。

サウジ挙げてのこの文化祝典に中国側は、2,000平米ものパビリオンを建造して参加した。

アラブの著名な指導者のほうでも中国人への支援を表明してきている。

UAEアブダビ首長国のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子は最近のツイートで、中国がコロナウイルスと戦う上で必要なあらゆる支援の供与を惜しまないと語っている。

https://twitter.com/MohamedBinZayed/status/1221450119415050240?s=20

 

UAE軍副最高司令官も務める同皇太子は、習近平国家主席とこのほど電話会談をおこない、中国支援とウイルス対応にUAEが当たるむねを繰り返したとした。

https://twitter.com/MohamedBinZayed/status/1232312183771394048?s=20

 

駐中国バーレーン大使のアンワル・アル=アブドゥッラー氏は、バーレーン外務省が中国外交部へ供与した保護マスク一式を届けている。

中国外交部および商務部の当局者、また中国赤十字はバーレーンに対し、COVID-19発生に対処する中国への支援に感謝するむねを表明している。

オマーンの日刊紙「タイムズ・オブ・オマーン」によると、同国のユーセフ・ビン・アラウィ・ビン・アブドゥッラー外務担当大臣は中国外相へ次のような書簡を送った。「オマーン国外務担当大臣より貴国外交部長(外相)へ書簡を送り、コロナウイルス問題に取り組まれる貴国とのオマーンの連帯および支援を表明する」

同書簡では、ウイルス発生の問題を中国が克服することにオマーン側の全幅の信頼を表明している。

ソーシャルメディア上の動画ではまた、レバノン大学の中国人留学生アミール・ワンさんが、みずからの母国で発生したコロナウイルスの拡散のため、街頭でいやがらせの言葉をかけられている、としている。

https://youtu.be/UOwravnZqv4

 

ワンさんは恩師のマスウード・ダーヘル博士やソーシャルメディア上で先週不平をもらしている。自宅へ戻ろうとシュヒームなどの町を通りがかった際に住民からいじめを受けたという。

レバノン大学教授でレバノン中国協会会長も務めるダーヘル博士はアラブニュースにこう語っている。「ワン君は不当ないやがらせを受けたわけだ。彼は中国人というだけで侮辱されたのだ」

ダーヘル博士は言う。「レバノン大学には翻訳・語学関係の学科で学ぶ中国人学生10人、および私の受け持つ中国―アラブ世界に関する2本の経済研究プロジェクトで研究している博士課程の学生2人がいる。学生の中にはアル=ハダス地区にあるレバノン大キャンパス内に設けられた学生寮に住んでいる者もあるが、彼らも同様にレバノン人からのいやがらせを受けている」

ダーヘル博士は、レバノン大では10年間中国人学生を受け入れているという。「中には中国語を教える者もいる。中国政府の命を受けて、本学の語学センターで中国語を教えているわけだ」

世界全体で見ると外国人排除の勃興はなんら新奇なものではない。1882年には米国で中国人排斥法が成立、これは中国人労働者の米国移住を向こう10年禁じるものだった。

同法制定の趣旨は、労働者の要請に応え「白人の『人種的純潔』を維持」することだった。

ごく最近では、イギリスのテレビ番組司会者ピアーズ・モーガン氏が槍玉に挙げられた。1月21日放送の番組 Good Morning Britain 中で同氏が中国語のものまねをしたためだ。

モーガン氏のおどけたものまねは激しい反発を招き、放送したITVは司会者のふるまいを謝罪するにいたった。

同氏はのちに自身のツイートでこう主張した。「英王室の王族が中国国営の乳製品会社の広告に出ているのを真似たのであって、中国人を真似たのではない」

https://twitter.com/piersmorgan/status/1219525209088237569?s=20

 

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