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海運大手の全船舶、フーシ派の攻撃が続く紅海を迂回

マースクは、航路切り替えを「当面のあいだ」継続するとしている。(ロイター通信/ファイル)
マースクは、航路切り替えを「当面のあいだ」継続するとしている。(ロイター通信/ファイル)
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06 Jan 2024 02:01:17 GMT9
06 Jan 2024 02:01:17 GMT9
  • マースクは航路をアフリカ回りに切り替え、顧客に「世界的ネットワークの大きな乱れ」が生じると警告した
  • アフリカを回ることで航海日数が約10日間増え、燃料と乗船時間がより多く必要になるため、輸送コストは上昇することになる

ジェッダ:イエメンの親イラン武装勢力フーシ派による船舶への攻撃が相次ぐ中、輸送コンテナ大手のマースクは5日、自社が管理する全ての船舶について、紅海からアフリカ南部の喜望峰を回る航路に切り替えた。

世界のコンテナ貿易で約6分の1を占めるデンマークの同社は、この航路切り替えは「当面のあいだ」継続すると述べ、顧客には「世界的ネットワークの大きな乱れ」が生じると警告した。

「状況は絶えず変化し、非常に不安定なままです。手元にある情報はどれも、セキュリティリスクが著しく高い水準に留まっていることを裏付けています」と同社は述べた。

アフリカを回ることで航海日数が約10日間増え、燃料と乗船時間がより多く必要になるため、輸送コストは上昇することになる。

この航路切り替えは、衣料品から自動車まで、商品の世界的な輸送や供給に生じていた長引く混乱への懸念を一層深めるだろう。武装勢力フーシ派は1月1日、紅海でマースクのコンテナ船1隻を攻撃し、戦闘員が乗船を試みようとした。

紅海で商船の安全を守るため、12月19日から米国主導の国際的な海上作戦を実施しており、インドなどは紅海周辺で自国のコンテナ船を護衛している。

一方、地域的な緊張が高まっていることで、原油価格の反発も起きている。世界的な価格指標であるブレント原油は、1ドル超値上がりして78.76ドルに、米ウエスト・テキサス・インターミディエートは1.62ドル高い73.82ドルまで上昇した。どちらの価格指標も4日の下げから値を戻した。

価格の反発は「中東で高まる緊張に根ざしたリスクを改めて認識させた」と、アナリストのタマス・バルガ氏は指摘している。

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