
エルサレム:ハマスとの戦争が4カ月目を迎え、イスラエルがガザの統治について初めて提案した内容を世界が認知し始めた5日、ガザ全域で爆撃が続いた。
ガザ地区の大部分はすでに廃墟と化しているが、AFPの記者によると、5日の夜を通して南部の都市ハーン・ユーニスとラファ、中央ガザの一部で空爆が続いたという。
イスラエル軍は過去24時間で、ガザ全域で軍事拠点、ロケット弾発射場、武器庫など「100以上の標的を攻撃した」と発表した。
ガザの保健省は、同期間に162人の死亡を記録したと発表した。
イスラエル軍戦車への攻撃未遂が発生した後、戦闘機が中部ブレイジ地区を爆撃し、軍は「武装テロ集団」を殺害したと発表した。
また、主要な戦場となっているハーン・ユーニスでの衝突で、パレスチナ人が「多数」死亡したと軍は述べた。
ガザの市民の状況は不安定であり、国連は190万人が避難していると推定している。
5日、AFPTVの映像では、攻撃からの安全を求める家族たちが、過積載の車や、所持品を積んだ手押し車を押ながら徒歩でラファに到着する様子が映し出された。
「私たちはジャバリア・キャンプからハーン・ユーニスのマーンに逃げ、今はマーンからラファに逃げている」とある女性は語った。「私たちには水も電気も食料もない」
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRW)の報道官は、ラファは流入者より圧迫されていると述べた。
「通常、この都市の人口は25万人のみだ。しかし、現在それは130万人以上になっている」とアドナン・アブ・ハスナ氏は語った。
ガザ中央部のブレイジ難民キャンプからラファに逃れてきた60歳のアブ・モハメッドさんは、この領土の未来は 「暗く、陰鬱で、非常に困難」に違いないと語った。
パレスチナ赤新月社は、ハーン・ユーニスのアル・アマル病院周辺で5日、再び砲撃とドローン攻撃があったと報告した。病院敷地内にいた生後5日の乳児を含む7人の避難民が死亡したという。
民間人の死者数はこの紛争中に急増しており、国連は数十万人が避難を強いられ、飢餓と病気に直面している人道的危機について警告している。
米国務省報道官のマシュー・ミラー氏によると、アントニー・ブリンケン国務長官は今回の訪問で、イスラエルの指導者たちと「ガザへの人道支援を大幅に増やすために、直ちに取るべき措置」について話し合う予定だという。
「今回の訪問で、すべての対話が簡単に進むことはないだろう。この地域が直面している複雑な問題や、困難な選択が待ち受けている」と彼は付け加えた。
イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相による「デイ・アフター」と名付けられた計画は、4日遅くにメディアと共有されたが、イスラエルの戦時内閣ではまだ採択されていない。この計画では、イスラエルもハマスもガザを統治せず、同地における今後のユダヤ人入植を拒否するとされている。
彼の提案概要は、10月7日のハマスによる攻撃で戦争が始まって以来、4度目となるブリンケン米国務長官の現地訪問予定日の前夜に発表された。
ブリンケン氏は5日、最初の訪問国トルコに到着した。今回の日程ではギリシャや複数のアラブ諸国を経て、来週イスラエルと占領下の西岸地区を訪れる予定だ。
ガラント氏の提案によれば、イスラエルがハマスの「軍事的および統治的能力」を解体し、人質の返還を確保するまで戦争は続くという。
イスラエルがその目的を達成した後――この提案では、その期限について言及されていない――、パレスチナの「市民委員会」が同領土の統治を引き継ぐことになるという。
イスラエルは10月7日のハマスの攻撃後、ハマスに対する一連の軍事行動を開始した。
5日、イスラエル南部で行われた追悼集会で、音楽フェスティバル会場から誘拐されたオール・レビさんの兄、41歳のマイケル・レビさんは、「あの攻撃以来、私たちの誰も自分の家の中でも安全を感じられない」と述べた。
ハマスの攻撃に対してイスラエルは、容赦ない爆撃と地上侵攻を開始した。ガザ保健省によると、女性と子供たちを中心に少なくとも2万2600人が死亡したという。
AFP