![2024年1月5日、イスラエルとパレスチナ武装組織ハマスとの戦闘が続く中、ガザ地区南部のラファにイスラエル軍の爆撃があり、遺体を埋葬する人々。(AFP通信)](https://www.arabnews.jp/wp-content/uploads/2024/01/4169746-527410100-1.jpg)
パレスチナ自治区ガザ市:パレスチナ人の遺族らは6日、10月下旬からイスラエル軍が武装組織ハマスに対する地上攻撃を進めているガザ市で、墓地から掘り出された遺体を改めて埋葬し直した。AFP通信が動画でその様子を伝えた。
アルタファ地区の墓地を映した動画では、袋に包まれた遺体が盛り上がった土の上に並べられている状況が確認できた。
また、破壊された墓の周囲に他の遺体が散乱する中、マスクをした十数人の男性らが、スコップでそれらの遺体を再び埋葬する姿も映し出されていた。
ハマスは6日、イスラエル軍が墓地で「1,100基の墓を破壊」し、「最近埋葬された殉教者150人の遺体を盗んだ」と非難を表明した。
AFP通信がイスラエル軍にコメントを求めたところ、詳細には言及せず、ハマスの主張について現在確認中だと回答した。
「私たちは遺体が掘り出された光景に驚きました」と、遺体を埋葬し直す作業に加わっていた、アリワという名字の地元男性が6日朝に語った。名前は明かさなかった。
証拠を示すことは無かったが、この男性はイスラエル軍が「ブルドーザー」で「遺体を轢いた」と非難した。
墓の近くの地面には、わだちの様な跡が刻まれていた。
アリワ氏によれば、「現在、墓地にある遺体を回収している」ところで、「少数」の遺体しか身元は確認できていないという。
現在行われている戦闘は、10月7日にハマスがイスラエル南部に前例のない奇襲攻撃を仕掛けたことから始まった。公式統計に基づくAFP通信の集計によると、この戦闘でイスラエル側では約1,140人が死亡し、その多くが民間人だった。
ハマスはさらに、約250人の人質も誘拐したが、そのうちの132人は依然として拘束されたままだと、イスラエル当局は発表している。
ハマスが運営するガザ保健省によれば、イスラエルが報復として同地区に爆撃と地上侵攻を行ったことで、これまでに少なくとも22,722人(多くは女性と子ども)が死亡したという。
AFP