ジェッダ:2024年1月12日金曜、ヨルダン外相は、イスラエルによるパレスチナ人に対する戦争犯罪行為は、中東におけるより広範囲な戦争の火種となりかねない地域的緊張の高まりと暴力の原因であると発言した。
アイマン・アル・サファディ氏はガザ地区での戦争をめぐって南アフリカが国際司法裁判所にイスラエルを提訴しているジェノサイド訴訟への支持を表明し、法的文書を提出し、出廷する用意があると述べた。
同氏は国営ペトラ通信を通じて発表したコメントの中で「イスラエルによるガザ地区侵攻とパレスチナ人に対して継続して行っている戦争犯罪行為、そして国際法違反は、この地域の緊張を高めている」、「この地域の安定と安全保障は密接に結びついていた」と述べた。
「国際社会は人道的、道徳的、法的、そして安全保障上の岐路に立たされている。その責任を負い、イスラエルの傲慢な侵略を止め民間人を守るか、それともベンヤミン・ネタニヤフ氏と過激主義の閣僚らが私たちを地域戦争に引きずり込むのを許すか、どちらかである」と述べた。
イスラエルは、戦争犯罪を犯したことを否定し、ジェノサイドとの非難については「大きく歪められた」として反論している。12日金曜日、イスラエルはハーグにある国際司法裁判所でこの提訴に対する弁明を行った。
イスラエル外務省の法律顧問タル・ベッカー氏は法廷で「イスラエル人、パレスチナ人を問わず民間人が悲惨な目に遭っているのは、何より、ハマスの戦略の結果である」と述べ、「ジェノサイド行為があったとすれば、それはイスラエルに対して行われたものだ。ハマスはイスラエルに対しジェノサイド行為をしようとしている」と反論した。
国際司法裁判所は、イスラエルに戦闘停止を命じるという南アフリカからの要請を含む、緊急措置を講じる可能性については今月中に判断を下す予定だ。しかし、ジェノサイドについての判決は、数年かかると見られている。
サファディ氏のコメント発表前には、未明に米英軍によるイエメンのフーシ派陣地への空爆が行われていた。フーシ派は、ガザ地区と連帯して行動していると言っているが、紅海の海運を妨害する攻撃を何週間も続けている。
12日金曜日に行われた攻撃は、10月初旬にイスラエルとハマスの戦争が始まって以来、イエメンやレバノン、イラク、シリアで、イラン政府とつながりのある武装グループが関与する暴力事件が急増するこの地域で、さらに紛争が拡大するといった懸念に拍車をかけた。
戦争は2023年10月7日、ハマスによるイスラエル南部への攻撃を機に始まり、ハマスが支配するガザ地区でのイスラエルの執拗な軍事作戦を引き起こした。
戦争開始以来、ヨルダン国民はパレスチナ人を支援するために定期的にデモを行っており、一部のデモ参加者からはイスラエルと関係を断ち、アンマンの大使館を閉鎖を求める声も上がっている。
ヨルダンは2023年11月、駐イスラエル大使を召還し、イスラエルに不在だった大使についても送り返さぬよう要請した。