
ロンドン:欧州連合(EU)外相は13日、欧州は団結し、中東のパートナーと協力して、ガザでの敵対行為の終結を推進する必要があると述べた。
同地域の危機について話し合うために中東を訪問し、指導者や当局者らと会談したジョゼップ・ボレル欧州連合外務・安全保障政策上級代表は、イスラエルとハマスの対立は「我々が対処しなければならない最も緊急の地政学的問題だ」と述べた。
I started 2024 with a new mission to the Middle East. The EU urgentlyneeds to deal with the ongoing humanitarian catastrophe in Gaza and the risk of this conflict spreading in a more united way.
— Josep Borrell Fontelles (@JosepBorrellF) January 13, 2024
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ボレル氏は、サウジアラビアの外相ファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード王子との会談後、イスラエルとパレスチナの交渉を復活させ、二国家解決を前面に押し出そうとしているEUにとって、サウジアラビアはヨルダン、エジプト、アラブ連盟と並ぶ主要なパートナーのひとつであると述べた。
「サウジアラビアの対話者とガザの状況について話し合った」と同氏は述べた。
「我々の分析は、いくつかの重要な点に収束した。 戦闘の迅速な終結と人質の解放の必要性、ガザ地区外へのパレスチナ人の強制移住を避ける必要性、軍事作戦の終了に伴うイスラエル軍の迅速な撤退の必要性である」と同氏は付け加えた。
ボレル氏はまた、紅海の海運に対するフーシ派の攻撃を阻止するための取り組みについてもサウジ当局者と話し合った、と付け加えた。
「我々はまた、紛争がより広い地域に拡大するリスクについても話し合った。これには、フーシ派の商船への攻撃による紅海の不安定な状況も含まれる」と同氏は述べた。
「我々としては、ソマリア沖ですでに活動しているアタランタ作戦と並行した欧州の新たな海上作戦の展開を含め、航行の自由の回復を支援するための選択肢について議論している」と同氏は付け加えた。
レバノン訪問中、ボレル氏は、ナジーブ・ミカティ首相代行やその他の政治家と、レバノンがイスラエルとの広域紛争に巻き込まれるのを避ける必要性について話し合った。
「レバノンがイスラエルとの紛争に巻き込まれる危険性に対する深い懸念と、そのような悲惨な事態を防ぐ手助けをしたいという我々の願いを、すべての対話者に伝えた」と同氏は付け加えた。
「ヒズボラの代表を含め、当事者全員が、そのような負の連鎖に引きずり込まれることを避けたいと同様に願っていると述べた」
ボレル氏はまた、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラッザリーニ事務局長とも会談し、EUが同機関を支援していること、ガザからパレスチナ人を移住させることに反対していること、ガザへの援助拡大を支持していることを改めて強調した。
ラッザリーニ事務局長は13日、イスラエルとハマスによるガザ戦争が100日目に突入したことを受け、「人間性を汚している」と述べた。
「この100日間の甚大な死、破壊、移住、飢餓、損失、悲しみは、我々が共有する人間性を汚している」とガザ地区を訪問した同事務局長は声明で述べた。
「ハマスやその他の組織がイスラエルの人々に対して行った恐ろしい攻撃を受けて、ガザの人々を殺し、避難させる壊滅的な戦争が始まってから100日が経過した。人質とその家族にとっては、試練と不安の100日間だった」
The massive death, destruction, displacement, hunger, loss, and grief of the last 100 days are staining our shared humanity.
— Philippe Lazzarini (@UNLazzarini) January 13, 2024
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中東訪問を終えたボレル氏はまた、EUと地域パートナーが危機の解決に向けて協力できることを確信していると述べた。
「この任務から戻り、EUがイスラエル・パレスチナの紛争解決への関与を強化することが急務であるとの確信が深まった。同時に、地域のパートナーとの緊密な協力のもとでそれを実現することが可能であることを、これまで以上に確信している」と同氏は述べた。
「10月7日以来、ガザ紛争への対応についてEU内では見解が分かれている。合意の欠如は、この地域におけるEUを弱体化させ、我々がこの紛争とその結果に直接的な影響を受けているにもかかわらず、出来事に影響力を持つことを妨げている」
「今こそ団結し、ガザでの敵対行為の終結を推し進める責任を負い、パートナーと協力して、二国家解決の実現を積極的に追求するときだ」