• ガンドゥールさんは妻のシャハドさんの手を引いて、色とりどりのライトで飾られたテントに導いた
• • テントの中で、伝統的な赤い刺繍が施された白いドレスとヴェールを身に着けたシャハドさんが手を差し出すと、ガンドゥールさんは指輪をはめた

ラファ：パレスチナ人の新郎モハメッド・アル・ガンドゥールさんは、花嫁に美しい結婚式をあげたかったが、ガザで戦争が始まったために故郷を追われ、二人は今週ようやく現在住んでいるテント村で結婚した。

ガンドゥールさんは妻のシャハドさんの手を引いて、色とりどりのライトと金色のフレームの鏡で飾られたテントに導き、数人の親族が拍手をしながら二人を迎えた。

テントの中で、伝統的な赤い刺繍が施された白いドレスとベールを身に着けたシャハドさんが手を差し出すと、ガンドゥールさんは指輪をはめた。

「パーティーをしたかったです。結婚式を挙げたかったです。誰もがそうするように、友人や親族、いとこを招待したかったです」とガンドゥールさんは語った。

二人は、10月7日に戦争が始まって以来、イスラエルによる最も激しい砲撃と、イスラエルとハマスとの間の戦闘が起きている、小さな飛び地の北部にあるガザ市の出身だ。

ガンドゥールさんの家族もシャハドさんの家族も、イスラエルによる空爆で家を破壊され、いとこや他の家族を失ったという。

「私の幸福度は3％くらいかもしれませんが、妻のために準備をするつもりです。妻を幸せにしたいです」とガンドゥールさんは述べた。

戦争は、ハマスの戦闘員がイスラエルを襲撃し、民間人を中心に1,200人以上を殺害し、240人の人質を拘束したことから始まった。イスラエルによるガザへの砲撃と攻撃で、現地の保健当局によれば24,760人以上が死亡した。

ガンドゥールさんが望んでいた盛大なパーティーの代わりに、二人は、彼らと同じようにガザ市を離れ、エジプトに隣接するガザ地区最南端にあるラファに逃げ延びた親族の小さなグループを招待した。

シャハドさんの母親は、数人の女性グループを率いて結婚を祝った。誰かが小型携帯音楽プレーヤー用の電池を提供した。

国連が飢饉に向かっていると警告しているガザ地区での結婚式のごちそうは、テントの中に注意深く並べられたプラスチック包装のわずかなスナックだけだった。

戦争が始まる前に、両家はすでに結婚式に大金を費やしていた。シャハドさんはドレスに2,000ドル以上使ったという。

「私の夢は、シャハドに世界一美しい、最高の結婚式をあげることでした」と母親のウム・ヤヒア・ハリファさんは語った。

「結婚式の準備をし、シャハドは喜びました。しかし、砲撃ですべて失ってしまいました。それを思い出すたびにシャハドは泣き出します」と母親は述べた。

小さな結婚パーティーで拍手とダンスが始まると、周囲の人々は砂の上に張られたテントの列の間で、食べ物を探したり洗濯物を干したりする日課に追われた。

ピンクと白のドレスを着た小さな女の子は、手拍子が始まると満面の笑みを浮かべ、有刺鉄線が張り巡らされた高い国境フェンスの向こうに夕日が沈む中、他の子供たちのダンスの輪に加わった。

ロイター