ブリュッセル: EUの外交政策上級代表は22日、イスラエルとパレスチナのトップ外交官との会談に先立ち、イスラエルに対し「軍事的手段だけ」では平和を築くことはできないとして、最終的な二国家解決を主張した。
ジョセップ・ボレル氏は、ガザでの戦争後のパレスチナ国家樹立を求める声をイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が「受け入れられない」と拒否したことに対し、国連からの非難を繰り返した。
「我々が望んでいるのは、二国家解決を構築することだ。だから、それについて話し合おう」とボレル氏は語った。
ボレル氏はイスラエルに対し、「平和と安定は軍事的手段だけでは築けない」と述べた。
「イスラエルが考えている他の解決策とは何なのか。パレスチナ人全員を追い出すのか。パレスチナ人を皆殺しにするというのか」とボレル氏は述べた。
10月7日のハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃と、それに続くイスラエルからの壊滅的な軍事的報復は、中東を新たな混乱に陥れ、より広範な紛争への懸念を引き起こした。
戦闘が長期的な解決策を遠ざけているように見える一方、EU当局者は、今こそイスラエル・パレスチナ紛争の最終的な解決について話し合う時だと強調している。
EU27カ国の閣僚は、まずイスラエルのカッツ外相と会談し、その後、パレスチナ自治政府の外交トップのリヤード・マーリキー氏と個別に会談する。
カッツ外相とマーリキー外相が会談する予定はない。
エジプト、ヨルダン、サウジアラビアの外相も欧州の閣僚と会談する。
EUの外交トップであるボレル氏は、国際会議の開催を含む永続的な和平の実現に向けた「包括的なアプローチ」をEUの閣僚に提案したと述べた。
ボレル氏は19日、イスラエルがパレスチナ国家樹立の可能性を損なうためにハマスを「創設」し「資金を提供」したと非難し、イスラエルの怒りを買う危険を冒した。
ボレル氏は、この地域で永続的な和平を得る唯一の方法は、「外部から押し付けられる」二国家解決であると強調した。
ドイツなどの強固なイスラエル支持国が、スペインやアイルランドなどの国からの即時停戦の要求を拒否しているため、EUはガザ紛争に対する団結した姿勢を保つことに苦戦している。
アイルランドのミホル・マーティン外相は、「ガザで起きていることに関して、昨晩までに我々が受け取っている報告は、悲惨なものだ」と述べた。
EU当局者は、ガザでの現在の戦争が終結した「翌日」のための広範な条件を構想しており、イスラエルの長期に及ぶ占領をやめさせ、ハマスの統治を終わらせ、パレスチナ自治政府がガザ地区を統治する役割を果たすことを求めている。
ガザ地区を統治するイスラム主義運動組織ハマスは10月7日、イスラエルに奇襲攻撃を仕掛け、公式発表に基づくAFPの集計によると、イスラエルでは民間人を中心に約1,140人が殺害された。
武装勢力はまた、襲撃中に約250人の人質を拘束し、イスラエルによれば、そのうち約132人がまだガザに残っているという。
イスラエルは報復としてハマスの「殲滅」を宣言しており、執拗な空爆と地上攻撃により、ハマスが管轄するガザの保健省の数字によれば、少なくとも25,105人が殺害され、そのほとんどは女性と子供だという。
AFP