
ハーグ:国際刑事裁判所のカリム・カーン検察官は12日、ガザ南部の都市ラファへのイスラエル軍の砲撃および地上作戦の可能性の報道について深く懸念していると述べた。
カーン氏は追い立てられた約100万人の民間人がいる最後の避難場所であるラファへの空爆を受けて、Xに投稿した。
カーン検察官は国際刑事裁判所はガザで「犯されたとされるあらゆる犯罪について熱心に調査している」とし、「法に違反した者は責任を問われることになるだろう」と語った。
同氏はその後、ロイターの取材に対して、現在、ガザの住民の半数がラファ周辺に集結しており、「通常の6倍の密度にもなっていると報じられている」と述べた。
「人口の60%が子どもと女性だと言われており、民間人のリスクは非常に深刻だ」と同氏は指摘した。
「私はこの状況を最優先案件としている。我々が調査を進めている問題だ」
イスラエルはハーグに本部のある国際刑事裁判所に加盟しておらず、その管轄権も認めていない。しかし、カーン氏は10月に、パレスチナ武装組織ハマスがイスラエルで犯す戦争犯罪に対してもイスラエルがガザ地区で犯す戦争犯罪に対しても国際刑事裁判所は管轄権を持つと述べた。
イスラエルはガザ攻撃における残虐行為を否定している。イスラエルの攻撃は10月7日にハマスが越境してイスラエル南部を奇襲攻撃し、イスラエルの集計によれば、1200人のイスラエル人が死亡し、約240人が人質にされたことを受けて行われた。
4ヶ月以上が経過し、地中海に面した、人口密度の高いガザ地区の大部分は荒廃している。ガザの保健当局によれば、2万8,340人のパレスチナ人が死亡し、6万7,984人が負傷した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の首相府はラファにはハマスの4大隊があり、それを残したままでは、イスラエルはイスラム武装組織ハマスをせん滅するという目標を達成することができないと主張した。そして、民間人は戦闘地域から退避すべきだと述べている。
ロイター