
パレスチナ自治区、ガザ地区:パレスチナの武装勢力ハマスは17日、援助機関が飢饉到来の危機を警告しているガザ地区北部に緊急援助がもたらされない限り、停戦交渉を中断すると脅した。
「ハマスは、ガザ地区北部に援助が届けられるまで交渉を中断するつもりだ」と、ハマスの高官はAFPに語った。
「飢餓がパレスチナの人々を苦しめている間は、交渉はできない」とハマス高官は、この問題について発言する権限がないため、匿名を条件に述べた。
今週、エジプトの首都カイロで、イスラエルとガザ地区のハマスとの4カ月にわたる戦争を一時停止させるための交渉が行われている。
交渉の結果はまだ不透明で、イスラエルは10月7日の攻撃を実行したハマスを殲滅する作戦の一環として、ガザ地区南部の都市ラファへの侵攻を準備している。
しかし、イスラエルの最も親密な同盟国からも、ラファへの侵攻を控えるよう求める声が高まっている。ラファに避難している140万人のガザ住民は、他に行くところがないためだ。
国連の世界食糧計画(WFP)は、ガザは飢饉に近づきつつあると警告しており、援助機関が入ることができないため、沿岸地域の北部での食糧危機が最も懸念されている。
パレスチナ自治区の国連人道問題研究機関(OCHA)のトップ、アンドレア・デ・ドメニコ氏は、北部に残る推定30万人がどのようにして生き延びているのか「見当もつかない」と述べた。
「私たちが何とか持ち込んだものだけでは、絶対に足りません。全く悲惨な状況です」とドメニコ氏は今週AFPに語った。
ガザへの支援物資を積んだトラックをもっと増やすよう求める声が高まっているが、イスラエルは、ハマスの指導者の逃亡や武器の密輸を防ぐために必要だとして、チェックを強化している。
AFP