• ベンヤミン・ネタニヤフ首相、「乳幼児と母親を連れ去った者たち」は報いを受けることになると言明

エルサレム：イスラエル軍は19日、ガザ地区でパレスチナの過激派組織によって拘束されている最年少の人質の乳児を含む母親と2人の息子の新たな映像を公開し、懸念を表明した。

ハマスが11月に3人全員イスラエル軍による爆撃で殺害されたと発表したが、イスラエル当局はこれを確認していない。

イスラエル軍報道官ダニエル・ハガリ氏は、ガザ南部ハーン・ユーニスの街頭カメラに7人の武装した男性に囲まれ映っていた母親のシリ・ビバスさんの「身の安全を懸念している」と述べた。

最年少のイスラエル人人質、生後9カ月になりたてのクフィル・ビバスちゃんは、ニル・オズの集落で「ベビーベッドから盗まれ」、その兄アリエルくんもわずか4歳だったと、ハガリ氏はテレビ中継されたブリーフィングで述べた。

クフィル・ビバスちゃんが無事ならば、1月18日に1歳になっていたはずだ。

ビバス家の家族は19日の声明で、これらの映像は「耐え難い、非人道的」だと述べ、子どもの連れ去りは「人道犯罪、戦争犯罪」であると発表した。

「アリエルとクフィルは忌まわしい悪の犠牲者です。私たち家族全員、3人と一緒に人質になってしまいました」と語った。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「乳幼児と母親を連れ去った者たち」は報いを受けることになると言明した。

連れ去りに関与したハマスの同盟武装勢力はこれに応えて、3人は安全が確保された状態で丁重に扱われ、20日間以上拘束されていたが、イスラエル軍の空爆で殺害されたと発表した。

ネタニヤフ首相とその政権に責任があり、人質を「意図的に」標的にしていたと、イスラエル軍に対する応答の声明の中で発表した。

イスラエルとの戦争の引き金となった過激派勢力ハマスによる10月7日の攻撃で同様に拘束された子どもたちの父親、ヤルデン・ビバスさんも映像に写っていた。

イスラエル南部のニル・オズは10月7日、多数の死傷者を出した最悪の攻撃の現場となった。イスラエルの統計に基づきAFPが集計したところによると、1160人が死亡し、そのほとんどが民間人だった。

イスラエルは報復としてハマスを「殲滅する」と宣言し、容赦のない爆撃と地上侵攻を実施している。ハマスが実効支配するガザの保健当局によると、2万9000人以上のパレスチナ人が殺害されており、そのほとんどが女性と子どもである。

連れ去られた250人以上の人質の中には、ニル・オズの集落のイスラエル人が75人以上含まれている。イスラエルによると、ガザには130人の人質が捕らわれたままで、30人が死亡したとみられる。

10月7日にハマスが撮影した、2人の子どもを抱きかかえて怯えるシリ・ビバスさんの映像を通じて、イスラエル人の間に人質事件のイメージが決定的に印象づけられた。

AFP