• イスラエルは、40人の人質と引き換えに、6週間の攻撃停止と、ガザへの人道的支援の拡大に前向きであることを表明した。
• ハマス側は先に、女性、未成年、高齢者、病弱な捕虜と引き換えに、イスラエルが収監中のパレスチナ人1000人を解放し、攻勢を全面的に停止することを提案した。

エルサレム／カイロ：米国は、ハマスが新たなガザ停戦で人質を解放するのと引き換えに、イスラエルが釈放すべき収監中のパレスチナ人の数について「橋渡し的提案」を行ったと、カタール主催の協議について説明を受けたイスラエル政府関係者が土曜日に語った。

モサドのデビッド・バルネア長官率いるイスラエル代表団は、パレスチナの過激派組織ハマスとの間接交渉のためにドーハに滞在している。

ハマスが望んでいるのは、いかなる取引も戦闘の恒久的な終結に結びつけることである。イスラエルは、ハマスの統治・軍事能力が解体されるまで戦争を続けるつもりだ。

交渉中、回収の可能性が議論されている40人の人質それぞれについて、釈放される囚人の「比率の問題で大きな隔たりが明らかになった」と、匿名希望のイスラエル政府関係者は語った。

「米国はつなぎとなる提案をテーブルに乗せ、イスラエルはこれに前向きに応じた。ハマスの反応は保留中である」という。

この政府関係者は、アメリカの提案の詳細は明らかにしなかった。

在イスラエル米国大使館は直ちにコメントしなかった。

ハマス高官のサミ・アブ・ズーリ氏は、人質と囚人の比率について質問され、ロイター通信に、ハマスが今月提案した、女性、未成年者、高齢者、病弱な囚人と引き換えに、イスラエルが700人から1000人の囚われのパレスチナ人を解放するという提案に言及した。イスラエルはこれを “非現実的 “とした。

アブ・ズーリ氏は、イスラエルが攻勢を中止し、軍を撤退させ、避難民であるパレスチナ人がガザ地区北部の家に戻れるようにすることに同意することを拒否していると指摘した。

「アメリカと占領軍（イスラエル）が望んでいるのは、侵略を終わらせるという約束なしに捕虜を取り戻すことであり、それは戦争、殺戮、破壊の再開を意味する」

ジョー・バイデン米大統領もイスラエルと同じように、ハマスの排除が必要だと述べている。

イスラエルは、40人の人質と引き換えに、6週間の攻撃停止と、ガザへの人道的援助の受け入れに前向きであることを表明している。そうなれば、戦争の発端となった10月7日の国境を越えた暴挙でハマスがとった253人の人質のうち、90人が残されることになる。

前回の休戦協定では、11月下旬にイスラエルは、ハマスが解放した人質1人につき3人の収監中のパレスチナ人（そのほとんどが若く、比較的軽い罪で告発されている）を釈放した。

イスラエル政府関係者は、今回はより多くのパレスチナ過激派幹部の釈放に同意しなければならないだろうと述べている。

イスラエル政府関係者によれば、バルネア氏は土曜日の夕方、イスラエル代表団の他の上級メンバーとともに帰国した。もし交渉に勢いがつけば、代表団はシャトルで戻る用意がある、と当局者は付け加えた。

ハマスの武装組織は土曜日に、イスラエル人の人質が “医薬品と食料の不足 “のために死亡したと発表した。

イスラエル政府高官は、ハマスが心理戦を仕掛けていると非難し、このような発表に反応することを避けてきた。しかし、イスラエルは35人の人質が死亡したと発表している。

ロイター