パレスチナ、ガザ地区： 米国とイスラエルの交渉担当者は、半年近く続いている戦争の停戦・人質取引に向けた新たな働きかけのため、週末にカイロに到着する予定である。

会談に先立ち、ジョー・バイデン米大統領はエジプトとカタールの両首脳に書簡を送り、ハマスに対して「協定に合意し、遵守する」よう圧力を強めるよう促したと、政権高官は金曜夜、AFPに語った。

米国、カタール、エジプトは、停戦及びパレスチナ人捕虜の人質交換を仲介するため、何カ月も水面下で話し合いを続けてきたが、11月の1週間の停戦以来、進展はなかった。

ホワイトハウスは、今週末カイロで交渉が行われることは認めたが、イスラエルの諜報機関モサドのデビッド・バルネア長官、カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ首相、エジプトの情報機関のアッバス・カメル長官とともに、CIAのビル・バーンズ長官が出席するという米メディアの報道についてはコメントしなかった。

仲介者を通じて交渉するイスラエルとハマスが、進展のなさを非難し合っている。

「ハマスが、病人、負傷者、高齢者、若い女性など、弱い立場の人質を解放することに同意していれば、既に停戦していただろう」とバイデン政権高官は語った。

ハマス高官とカタールの仲介者アール・サーニ首相は以前、イスラエルが、避難したガザ市民の帰還や捕虜と人質の交換比率をめぐって異議を唱え、停戦を妨害していると非難した。

木曜にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談した際、バイデン大統領は交渉担当者たちに「十分な権限」を与えているとし、同首相に合意するよう迫った。

イスラエルの支持者である同大統領は、特に7名のNGO職員ら殺害された後、ガザでの戦争によってもたらされた甚大な犠牲に対する忍耐が薄れているように見える。

国内外で怒りが高まる中、大統領は、民間人を守るためにさらなる努力が示されなければ、アメリカのイスラエルに対する支援を見直す、と警告している。

イスラエルは、米国に数十億ドルにのぼる軍事援助を迫っている。

金曜、36名以上の米国議員が同大統領に宛てた書簡に署名し、「イスラエルへの新たな軍事援助を承認した決定を再考し、空爆に関する調査が完了するまで、今後の武器輸出を差し控えるよう」求めた。

イスラエル軍（IDF）は、一連の 「重大なミス 」が、ワールド・セントラル・キッチンの職員ら7名を殺害した無人機空爆につながったと判断し、2名の司令官を解雇したと発表した。

これは、ガザ地区から過激派組織ハマスを根絶やしにするためのキャンペーンにおいて、イスラエルが不正行為を認めた数少ない出来事である。

国防総省が発表した空爆に関する予備的な調査結果に対し、オーストラリアのペニー・ウォン外相は土曜に「調査は十分でない」と述べた。

WCKは、イスラエルは「ガザにおける自らの失敗を調査することができない」と述べ、「適切なコミュニケーション、手順を踏んでいた」にもかかわらず、スタッフが攻撃されたと指摘した。

攻撃後ガザでの活動は停止したままだと述べ、世界的な食料支援団体のトップは、救援活動はほとんど不可能になっていると述べた。

「スピード、規模、非人道的な獰猛さにおいて、ガザでの戦争は、民間人、援助活動家、ジャーナリスト、医療従事者、そして私たち（国連）にとって、最も致命的な戦争である」と、アントニオ・グテーレス国連事務総長は金曜に行われた国連安全保障理事会のブリーフィングで述べた。

同ブリーフィングで、イスラエルのギラド・エルダン大使は、援助がガザ市民に届かない「唯一の理由」は「ハマスが略奪し、国連が支援物資配布に対処できていないからだ」と主張した。

バイデン大統領とネタニヤフ首相の電話会談後、イスラエルは追加の援助ルートによる「一時的な」配達を許可すると述べた。

240万人のガザ地区住民にとって、容赦なく砲撃される地区で食料や水を調達することは、拷問のような闘いとなっている。

オックスファムによれば、飢饉の危機に瀕しているガザ北部のパレスチナ人は、1月以来、1日平均わずか245キロカロリー、つまり豆の缶詰以下の食料しか食べていないという。

「テントでの生活は困難です。水や食料の確保も難しい」と、100万人以上の避難民と同じように、ガザ地区最南端の都市ラファの、広大な野営地で避難しているガザのSiham Ashour氏は述べた。

イスラエルとイラン、そしてその代理勢力との間の敵対行為が、より広範な紛争への懸念を引き起こしている。

イランでは、金曜にテヘランで行われた葬儀で、何千人もの人々が「イスラエルに死を」と唱えた。

イランは、7名の革命防衛隊員が死亡した、ダマスカスのイラン領事館への攻撃についてイスラエルを非難し、報復を誓った。

ヒズボラは金曜、イスラエルとの交戦で3名の戦闘員が死亡したと発表した。また、アマル運動もレバノン南部での空爆で3名の戦闘員が死亡したと発表した。

イスラエル軍は、アマル運動が使用する「軍事複合施設」を爆撃し、レバノン南部のいくつかの地域を標的にしたと発表した。

ガザでの戦争は、イランが支援するハマスが10月7日にイスラエルを攻撃し、イスラエル南部で民間人を中心に1,170人の死者を出したことから始まった。

パレスチナ武装勢力はまた、約250人の人質を取り、そのうち約130人が依然としてガザで捕えられている。

イランはこの攻撃への直接的な関与を否定している。