
ダウド・クッタブ
アマン:パレスチナのエルサレム総務大臣ファディ・ヒドミ氏は、金曜午後、イスラエル警察により釈放された。4度目の逮捕だった。起訴はされていない。
同省報道官のアワド・アワド氏は、ヒドミ氏は『動き回らない』よう、つまり、エルサレム内で、コロナウィルス感染症(COID-19)の拡散防止を極力抑え様とする対策に応じた『動きをしない』よう『警告』された、とアラブニュースに語った。
また、アワド氏は、ヒドミ氏が警察により身体的虐待を受けたと主張した。大臣は顔面を殴られ血の付いたマスクを付けるよう強要されたという。
オリーブ山にあるヒドミ氏宅の監視カメラには、金曜早朝のイスラエル警察による逮捕の際に手荒な扱いを受ける様子が映っていた。
イスラエル警察のミッキー・ローゼンフェルド報道官は逮捕について認めている。
ローゼンフェルド報道官はイスラエルの記者に、ヒドミ氏は『イスラエルにおけるパレスチナ活動の疑い』で逮捕されたと語った。
同報道官は、警察はヒドミ氏の家を家宅捜索し『多額の紙幣』とともに書類を押収した、と話した。イスラエルのメディアは、警察は発見された10,000シュケル(2,750ドル)を押収したと伝えた。
イスラエル在住のヒドミ氏は、パレスチナのモハマド・シュタイヤ政権の現職につく前は、エルサレム商工会議所の所長であった。
金曜のヒドミ氏釈放前に、シュタイヤ首相はソーシャルメディアに、「#COVID19から人々の命を守ろうとしている重大な局面においてさえ、イスラエルは#Jerusalem (エルサレム)のために働く人を標的にしている。」と書いている。
東エルサレム—人口350,000人—は、コロナウィルスのパンデミックとの戦いにおいてイスラエル健康省にほとんど無視されてきた。
セントジョセフ病院のジャミル・コウサ院長はパレスチナTVに対して「3月25日なってやっとCOVID-19患者の受け入れ準備をするよう伝えられた」と語った。
エルサレム同盟(COVID-19との戦いを支援するために立ち上げられた組織)のコーディネーター、アフマド・ブデリ氏は「市民のパンデミックへの対処は、もっぱら地元の自主性に依存している。」と述べた。
ヒドミ氏は、逮捕前、緊急に必要とされる食料と医療用品を市内の住民に提供するために、madad.ps というウェブ・サイトを立ち上げていた。
エルサレム病院ネットワークのワリド・ナムモア事務総長は、東エルサレムにおけるCOVID-19の潜在的な広がりに対処するため、市内の6つの病院で700万ドルが必要になると見積もっている。
同事務総長はアラブニュースに対して、300~400台の人工呼吸器が必要なところ、現時点で使えるもの26台しかない、と語った。