
シンガポール:アントニー・ブリンケン米国務長官は水曜日、ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏がイランで殺害されたことについて、米国は「知らなかったし、関与もしていない」と述べた。
「これが何を意味するかは言えない。しかし、停戦の必要性、そしてそれがすべての人にとって重要であることに変わりはありません」と、ブリンケン氏はシンガポールのチャンネル・ニュース・アジアとのインタビューで語った。
「これはわれわれが知らなかったことであり、関与していないことだ」
水曜日にハマスが発表したところによると、ハニヤ氏はイランの新大統領就任式に出席するためにイランに滞在していたが、イスラエル軍の空爆によって殺害された。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ガザ紛争の発端となった10月7日のイスラエル攻撃への報復として、ハマスの壊滅を誓っている。
ワシントンはイスラエルの主要な軍事的支援者であり、ガザの停戦を推進している。ブリンケン氏は、イスラエルの人質と「ハマスが作ったこの十字砲火に巻き込まれた」ガザ住民の「明白な利益」であると述べた。
ハニエ氏はパレスチナ運動ハマスの政治責任者として、ガザでの戦争を終結させる条件として、イスラエルに拘束されているパレスチナ人囚人と引き換えに、ガザで拘束されている人質を解放するための交渉を監督していた。
シンガポールを訪問中のブリンケン氏は、紛争が他の地域に拡大するのを防ぐためにも、ガザの停戦が不可欠だと述べた。
「私たちは初日から、ガザをより良い場所にするためだけでなく、レバノンやヒズボラのいる北部であろうと、フーシ派のいる紅海であろうと、イラン、シリア、イラクであろうと、紛争が広がるのを防ぐために取り組んでいる」と、同氏はシンガポールでのフォーラムで語った。
「そのようなことが起こらないようにし、状況をよくする大きな鍵は、停戦を実現することだ」
カタールは停戦交渉の重要な仲介役であり、ハニヤ氏を含むハマスの政治指導部を受け入れている。
ハマス側は、ベテラン指導者の 「卑怯な殺害を決して許すことはない」と明言した。
イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、10月7日のイスラエル南部への攻撃は、民間人を中心に1,197人の死者を出した。
また、武装勢力は251人の人質を拉致し、そのうち111人はいまだにガザに監禁されている。
イスラエルによるハマスへの報復作戦によって、ハマスが運営するガザ保健省によるとガザでは少なくとも3万9400人が死亡している。同省は民間人と武装勢力の死者数について詳細を明らかにしていない。
AFP