
エルサレム:イランの支援を受けたヒズボラによるミサイル攻撃が、イスラエルによるレバノン南部での先制攻撃によってほぼ阻止されたとし、イスラエル政府関係者やメディアは月曜日、満足げな反応を示した。
ヒズボラもイスラエルも、先月のベイルートでのヒズボラ幹部司令官殺害への報復としての日曜日の攻撃は、ひとまず決着がついたとみなしているようだ。
イスラエル政府のデービッド・メンサー報道官は、ヒズボラはイスラエルによる攻撃で 「壊滅的な打撃 」を受けたが、より長期的な解決策が必要だと述べた。
「現在の状況は持続可能ではありません」と彼はブリーフィングで語り、イスラエル北部の自宅から避難した数万人に言及した。「イスラエルはその義務を果たし、住民をわが国の主権領土に帰還させる」
9月の新学期開始に向けて子どもたちが戻ってくるかもしれないという期待は、自宅から避難している住民への経済支援が9月30日まで延長されたことで、宙に浮いてしまった。
しかし、イスラエル国内の多くの人々が恐れていたような甚大な被害が発生しなかったこの砲火は、ガザでの戦闘を停止させ、イスラエル人と外国人の人質を帰還させることを目的とした話し合いに役立つかもしれないという楽観的な見方もあった。
パレスチナの過激派組織ハマスは、エジプトとの国境に沿ったガザ地区の南端にある帯状の領土にイスラエル軍を駐留させる協定には同意しないと述べている。しかし一部の論者は、日曜日の砲火は、ハマスがガザの外で紛争を推し進めるのに必要な支持を欠いていることを証明するかもしれないと述べた。
「イスラエルがヒズボラの報復を阻止することに成功したことで、ハマスが人質取引交渉で譲歩する道が開けるかもしれない」
日曜日未明、約100機のイスラエル軍ジェット機がレバノン南部のイスラエルに向けられたヒズボラ発射地点数十カ所を攻撃した、と軍が発表した。数千発のロケット弾を破壊したという。ヒズボラは数百発のミサイルを発射したが、ほとんどは迎撃されるか、空き地に落下した。
砲火は月曜日も続いたが、それに比べると穏やかなものだった。
イスラエルは、レバノン南部のヒズボラ軍事施設を攻撃し、レバノンから多数の不審な飛行物が自国領内に侵入したと発表した。ただほとんどの標的は迎撃され、負傷者はなかった。
ヒズボラは日曜日、上級司令官フアド・シュクル氏殺害への対応が鎮静化したことを否定したが、作戦は成功裏に完了したと述べ、少なくとも現時点では事件に一線を引くことができるかもしれないという期待を抱かせた。
ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が先月テヘランで暗殺されたことに対し、イスラエルへの報復を宣言しているイランも、地域の緊張を煽ることは考えていないと述べた。
ロイター