

パリ:フランス外相は木曜日、イスラエル治安部隊の存在のため、エルサレムにあるフランス管理下の聖地に入場することを拒否した。この2国間の新たな対立により、イスラエル治安部隊はフランス政府高官2名を一時的に拘束した。
この事件は、イスラエルのガザ地区およびレバノンでの軍事作戦をめぐり外交関係が緊張する中、ジャン=ノエル・バロ外相がオリーブ山にある「主の祈りの教会」の複合施設を訪問する予定だった際に起こった。
イスラエル外務省は声明で、「訪問中、イスラエル治安部隊と2人のフランス人警備員との間で口論が起こった」と述べ、彼らは外交官であることを証明した後、すぐに解放されたと付け加えた。
イスラエル外務省は、外国の要人が訪問する際には必ず警備員が同行しており、この点については「イスラエルにあるフランス大使館との事前協議で明確にされていた」と付け加えた。
この施設はフランス語でエレオナと呼ばれ、修道院も併設されており、フランスが管理している。
「フランスが責任を有するこの遺跡の完全性が侵害されたことは、平和への道を歩むべきこの時期に、私がイスラエルと築き上げてきた関係を損なう危険性がある」とバロ氏は述べた。
声明によると、パリ駐在のイスラエル大使は近日中に召喚される予定である。
エマニュエル・マクロン大統領が攻撃用兵器の供給停止を求め、イスラエルに敵対行為を中止して外交に専念するよう促して以来、フランスとイスラエルの外交関係は悪化している。
フランスの当局者は、パリはイスラエルの安全保障にコミットしており、今年初めのイランのミサイル攻撃の際には、フランスの軍がイスラエル防衛に貢献したと繰り返し述べている。
フランスが歴史的に保有するこの都市を巡って緊張が高まるのは今回が初めてではない。
2020年には、フランス大統領のエマニュエル・マクロン氏が、同じくフランスが管理する聖アンナ教会を訪問した際に、イスラエルの警備員にエルサレムの大聖堂から退去するよう要求し、激怒した。
同様の事件は1996年にも発生しており、当時のフランス大統領ジャック・シラク氏がイスラエルの警備員による対応を「挑発行為」と受け止めた。
ロイター