• イエメンは、拡大するコロナウイルスの脅威にもさらされている

Saeed Al Batati

ムカッラー：コロナウイルスの拡大と闘うなか、イエメンの港湾都市アデンおよびその近県を火曜日豪雨と鉄砲水が襲い、1名の死者を出した。

住民と政府関係者によれば、午前9時から正午にかけての豪雨が鉄砲水を引き起こし、アデン県、アビヤン県およびラヒジュ県の市街を襲った。

政府関係者によれば、豪雨で自宅が崩壊した、アデンの高齢の女性が1名死亡。「アデンは洪水に沈んでいる。政府は被害を調査しており必要な援助のすべてを行うことになる」と報道機関に対応する権限がない政府関係者がArab Newsに対し匿名を条件に電話で述べた。

一般人がソーシャルメディアに投稿した動画には、住人たちが閉じ込められた人たちを救助したり自宅を守ったりしているなか、数台の自動車が洪水に流される様子が映し出されている。国営テレビは、アデン市街を襲った洪水に流された3名の児童が重傷を負ったことを報道した。

その後、児童らは住人らに救助されて病院に運ばれた。国営テレビによれば、イエメンのアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領はアデンの自治体職員を呼んで、洪水の被害にあった住民を早急に支援するよう命じた。

アデンの住民は、街路の土砂を除去して、閉じ込められている家族や家を失った人たちを救助・支援するよう政府に求めた。住民のAhmadさんは、午後になって洪水が引いた後「まだ支援は行われていません。雨が甚大な被害をもたらしました」とArab Newsに対して電話で述べた。

アデンに隣接するラヒジュ県とアビヤン県でも、同様の集中豪雨が鉄砲水を引き起こして低地を飲み込んだが、死傷者の報告は入っていない。

イエメンの中央に位置するマーリブ県の自治体職員は今週初め、雨が5名の児童を含む7名の県民の死をもたらし、6,000を超える世帯が被害を受けたことを発表した。

先週以来、豪雨と洪水がイエメンの首都を襲っており、家や農地に被害をもたらしている。

衛生当局は、豪雨の各波に伴うデング熱の発生件数の増加を報告しており、イエメンの病院は現在、患者の治療に忙殺されている。

衛生当局は今月初め、イエメン全土で発生した最近の鉄砲水がデング熱の新たな流行をもたらし、イエメンの病院がコロナウイルスの発生に備えるなか、1月以来59名の死者と7,400名を超える感染者が出ているとArab Newsに対し語った。

イエメンでは4月10日、南部のハドラマウトで最初のコロナウイルス感染者が報告された。

医療従事者がコロナウイルスに対処できるよう停戦が呼びかけられているが、同国の紛争は続いている。国営メディアは月曜日、サウジアラビア北部のジャウフ州のハゼムの北に位置するアル・ジャダファー地域において、政府軍が武装組織フーシの攻撃を打ち返したことを報じた。