ガザ市:イスラエルとハマスの戦争で避難民が密集するガザのキャンプで、アイマン・シアムさんは、雨がさらなる悲惨をもたらす中、家族を濡らさないためにテントの周りにコンクリートブロックを敷いた。
「大雨が予想されるので、テントを雨水から守ろうとしている。3日前に雨が降ったとき、私たちはびしょ濡れになった」とシアムさんは語り、子供や孫たちをさらなる雨天から守ろうとしている。
シアムさんは、イスラエルとハマスの戦争によって根こそぎ破壊された後、北部にあるガザ市のヤルムーク・スポーツスタジアムに避難している数千人の一人だ。
彼はスタジアムに設置された薄っぺらなテントのひとつに住んでいる。地面は、避難所を押し流した降雨によって残された水たまりが点在するぬかるんだ野原と化している。
スタジアムの人々は、自分たちのテントの周りに小さな溝を掘り、ビニールシートで覆い、その場しのぎの家に水が入るのを防ぐためにできることは何でもした。
また、灰色の空がさらなる雨を脅かす中、鋤を使って水を排水溝へと誘導する人々もいた。
ガザの人口240万人の大半は、何度も避難を繰り返している。
多くの避難民がテントキャンプで生活しているため、これからやってくる冬が深刻な懸念となっている。
ガザの民間防衛機関のスポークスマンであるマフムド・バサル氏は、「特にガザ地区の中央部と南部で、何万人もの避難民が雨によるテントの浸水に苦しんでいる」と述べ、国際社会に対してテントや援助の提供を呼びかけた。
国際援助団体は、冬が近づくにつれ悪化する状況に警鐘を鳴らしている。
「壊滅的な状況になるだろう」と、現在ガザにいるパレスチナ難民のための国連機関の緊急担当官、ルイーズ・ウォータリッジは警告した。
ガザの雨期は10月下旬から4月にかけてで、1月が最も雨の多い月で、平均雨量は30〜40ミリである。冬の気温は摂氏6度まで下がることもある。最近の雨で数百のテントが浸水した。
「雨と海水ですべてのテントが浸水した。私たちはどうすることもできない。マットレス、毛布、水差しなど、テントから何もかも水につかってしまった。マットレスと子供用の毛布しか手に入らなかった」と避難民のアウニ・アルサベアさんは語った。
AFP