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アラブニュース、日本語オンライン版を立ち上げ

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21 Oct 2019 01:10:42 GMT9
21 Oct 2019 01:10:42 GMT9
  • 中東の大手英語日刊紙、日英両言語によるニュースウェブサイトでより一層のデジタル化と国際化を図る。

アラブニュース東京

中東の大手英語日刊紙アラブニュースは、進行中の世界拡大戦略の一環として、期待されていた日本語オンライン版を立ち上げた。

ビジネス・貿易・文化におけるサウジアラビアと日本の友好的な関係を象徴するように、Arabnews.jpは日本の首都で執り行われる即位礼正殿の儀に合わせての立ち上げとなった。

日英両言語で、日本とアラブ世界のビジネス、時事ニュース、芸術、文化に関する情報交換を可能とすることに重点を置く。

10月21日、アラブニュースジャパンの立ち上げを記念した式典で日本の河野太郎防衛大臣は、「日本語での発信により、多くの日本人がアラブ世界のニュースを読めるようになるのは、喜ばしいことです」と語った。

「中東は多くのものをもたらすと考えています。日本は石油を多く輸入し、日本からも多くのトヨタ車を輸出しているのはもちろんのことですが、両者の関係はそれ以上に発展することが必要だと思います。日本は、人種的・宗教的に中立であり、歴史の中でネガティブな足跡を残していないので、中東での紛争において良き仲介者役となることができるでしょう。また、そうすべきなのです。

私は外務大臣時代、日本において新たな政治的対話を開きました。カイロでそのような機会を設けたのは初めてのことで、今年2回目を開催することになっています。また、中東のほぼすべての国を訪問しました。リビア、イエメン、シリア以外はほぼすべて訪問したと思います。中には、複数回訪問した国もあります。

私たちは共通の価値観を持っています。年長者へ対する尊敬の気持ち、そして家族に重要な価値を置いています。日本はアジア大陸の東にあり、『中東』はその(大陸の)『西』側―という言い方は少し奇妙ではありますが―にありながら、共通の価値観を持っているのです。私にとってサウジアラビアは友人であり、協力する必要があると思っています。

そのために、私たちは中東の人々が実際に何を思っているのか、毎日現地で何が起こっているのかを知る必要があります。これまでその情報源がありませんでしたが、今このようにして日本でアラブニュースが立ち上げられ、日本語でニュースを発信されるということです。また、日本のニュースもアラビア語で伝えられることと思います。中東と日本の間の情報交換には大変良い手段であり、心から楽しみにしております。これが新しい時代の幕開けとなるでしょう。明日、日本では新しい天皇陛下の即位礼正殿の儀が執り行われます。この新たな取り組みの門出として、これ以上ふさわしいタイミングがあるでしょうか。アラブニュースを心より歓迎いたします」

日本語版は初の外国語版であり、パキスタン版の大きな成功に続く2番目のアラブニュースブランドとなる。

Arabnews.jpの内容は、中東と日本からの独自記事と、アラブニュースの中から最も重要なニュースや論説フィードを取り上げて翻訳したもので構成される。

アラブニュースは、地域の出版グループ「サウジリサーチ&メディアグループ(SRMG)」の傘下にあり、サウジアラビアと地域における英字新聞として40年間の実績を持つ。

アラブニュースの編集長ファイサル・J・アバスは、9月16日に東京で開催されたG1グローバルカンファレンスで日本語版プロジェクトを発表、「これまで以上のデジタル化・国際化へ向けた取り組みの一環」と説明した。

また、「arabnews.jpの新たなサービスによって、両国が互いの豊かな文化をより深く理解するようになり、日本における私たちの友人が、確かな情報や洞察ある分析として頼れるような、信頼のおけるコミュニケーションチャンネルとなれるよう期待しています」と付け加えた。

アラブ世界で、サウジアラビアは日本の重要な経済パートナーであり、日本のエネルギー輸入の大部分はサウジアラビアが占めている。

サウジアラビアも、日本から製造品や電子機器を輸入し、日本の財政投資の主要な相手国となっている。

式典の席で、サウジアラビアのマジッド・アル・カサビ商業・投資大臣は次のように述べた。「リヤドからドバイ、そしてドバイから東京へ来ました。皆さんと今日ここに同席することができて大変光栄です。

日本は長い間信頼できる戦略的パートナーであり、友人でありました。1955年以来両国間のビジネスは良好で、日本社会との全ての協力関係、パートナーシップ、ビジネスに感謝します。サウジアラビア王国、特に皇太子は日本の新しい天皇と特別な関係にあります。

日本に実りある未来があることを願い、アラブニュースへ祝意を述べたいと思います。素晴らしい機会であり、歴史における重要な出来事であると考えます。友人である日本とともに、私たちは少なくともここにいるべきなのです」

女性初の東京都知事である小池百合子氏も、立ち上げ式典に出席し、「アラブニュースの日本語版立ち上げにお祝い申し上げます」と参加者に語った。

「日本と中東の関係強化に長年勤めてまいりました私にとりましては、とりわけうれしいニュースです」

小池氏は、中東やアラブ世界とは縁が深い。カイロ・アメリカン大学でアラビア語を学び、社会学で学位を取得。1970年代にカイロで過ごした5年間を懐かしく記憶している。

「大学卒業後、ジャーナリストとして、内閣閣僚として、また折に触れ中東を訪れるたびに、私は多くのアラブの指導者にお話を聞く機会に恵まれました。

日本とアラブ社会との相互理解を築くために、多くの機会を持つよう努めてまいりました。

そして、東京都知事に選ばれて以降、ラマダンの時期にはイフタールのお祝いに多くのイスラム諸国の大使や外交官を招いております。

2020年東京オリンピックまで、あと9カ月となりました。東京都では、外国人観光客を暖かくお迎えする環境作りに取り組んでおります。もちろん、イスラム教国からの訪問も歓迎いたします。

こうしたお客様が、特にサウジアラビアからのお客様が、伝統と革新が共存する東京を安心して快適に訪問できるよう願っています。

アラブニュースが、日本とサウジアラビア、そしてすべての中東の国々の間の相互理解を促すための懸け橋となることを期待します」

今年7月、アラブニュースの独占インタビューで、小池氏は女性の活躍やビジョン2030のもと起こっている国内での変化について、サウジアラビアが正しい方向へ進んでいると思うと語った。

「サウジアラビアで起こっていることの課題は、サウジ文化や社会をより豊かで多様性のあるものとするために、大変意義のあることです」

時を同じくして、サウジと日本はG20首脳サミットの公式な引継ぎを進めている。G20は、今年6月に大阪で大きな成功をおさめ、来年にはサウジアラビアで開催される。

その席上で、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子は日本の安倍晋三首相へ対し、サウジの全国民にとって日本は大切な国であると語り、「サウジアラビア王国での2020年G20サミットへの準備に向けて、ともに協力していきたいと思います」と述べた。

安倍首相も、ビジョン2030戦略に従ってサウジアラビアがこれまでに見せた成果を称賛した。

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