
ダマスカス:訪問中の国連人道問題担当責任者トム・フレッチャー氏は水曜日、長年の強権者バッシャール・アサド政権退陣後の「希望の瞬間」に対応するため、シリアへの大規模な援助拡大を求めた。
「シリア全土で、莫大なニーズがある。10人に7人が今、支援を必要としている」と、シリアを訪れたフレッチャー氏はAFPの電話インタビューに答えた。
「国際的な支援を大幅に拡大したいが、それはドナー次第だ。シリア基金は歴史的に、恥ずべきことに資金不足である」
「シリアの人々は、安全な時に帰国し、国を再建し、コミュニティと生活を再建しようとしている」
「我々は彼らを支援し、この希望の瞬間に応えなければならない。そうしなければ、この窓は閉じてしまうだろう」
シリアの人口の半数は、14年近くにわたる内戦で故郷を追われ、何百万人もの人々が海外に避難している。
国連当局者は、シリア支援のための40億ドルのアピールに3分の1以下の資金しか集まっていないと述べている。
「大規模な人道的ニーズがある…水、食料、避難所…..政府サービス、保健、教育、そして長期的な再建のニーズ、開発のニーズがある」とフレッチャー氏は語った。
「我々はドナーに対して野心的でなければならない」
「シリア国民は、私たちが成果を出すことを要求している。世界はこの10年以上、シリアの人々のために援助をしてこなかった」
訪問の一環として、フレッチャー氏は、アサド政権を打倒した攻撃の先陣を切ったイスラム反体制派ハヤト・タハリール・アル・シャーム(HTS)の代表者、アフメド・アル・シャラア指導者、モハマド・アル・バシル暫定首相らと会談した。
フレッチャー氏は、シリアの新政権から、援助活動家が現地で必要なアクセスを確保されるという「可能な限りの強い安心感」を得たと述べた。
「われわれは、援助を提供するためにここにいる人々への、妨げのない、自由なアクセスを必要としている。大量の援助物資を輸送するために、交通を開放する必要がある。人道支援に携わる人々が、制限なく、保護された状態で、必要な場所に行くことができるようにする必要がある」と述べた。
「私は暫定政権のトップから、我々が必要とする支援を与えるとの強い確約を得た。それをこれから試してみよう」
アサド政権は長い間、人道支援組織や、自国の支配外の地域での援助物資の配布に制限を課してきた。
フレッチャー氏は、これからの期間は「国連にとって試練となる」と述べた。規模を拡大できるか?人々の信頼を得ることができるか?
「しかし、新政権にとっても試練である。アサド政権下よりも寛容な環境を保証してくれるだろうか?」
「我々全員にとって大きな試練だ」
AFP