
ワシントン:9人のパレスチナ系アメリカ人が木曜日、イスラエルの戦争で数万人が死亡し、人道的危機を引き起こしているガザに捕らわれている彼らやその家族の救出を怠ったとして、アメリカ政府を訴えた。
この訴訟は、国務省がパレスチナ出身のアメリカ人を戦場に置き去りにし、同じような状況にある異なる国籍のアメリカ人を速やかに避難させ保護するのと同じ努力をしなかったことで、差別していると非難している。
パレスチナの家族が火曜日、ワシントンのイスラエル軍への支援をめぐって米国務省を訴えたのに続き、アメリカ政府に対する訴訟は今週2件目となった。
米国務省のスポークスマンは、係争中の訴訟についてはコメントしないとしながらも、世界中のアメリカ市民の安全とセキュリティは 「最優先事項 」だと付け加えた。
木曜日の訴訟は、擁護団体である米イスラム関係評議会とマリア・カリ弁護士によって発表され、イリノイ州北部地区連邦地方裁判所に提訴された。
訴訟では、「連邦政府がパレスチナ人でないアメリカ人に提供している、通常かつ典型的な避難のための努力」が奪われたことにより、合衆国憲法の下で平等に保護される原告の権利が侵害されたと主張している。
米国政府がアフガニスタン、レバノン、スーダンなどの紛争地域から自国民を避難させた類似の事例に言及し、被告としてジョー・バイデン大統領、アントニー・ブリンケン国務長官、ロイド・オースティン国防長官の名前を挙げている。
国務省報道官は、米国はガザを含む世界中の安全でない地域から米国人を避難させていると述べた。
イスラエルの戦争によって、ガザ保健省によれば45,000人以上が死亡し、イスラエルが否定している大量虐殺や戦争犯罪の非難も巻き起こっている。軍事攻撃によって、ガザの230万人のほぼ全人口が避難し、飢餓の危機が引き起こされた。
何十年も続くイスラエルとパレスチナの紛争における最新の流血事件は、2023年10月7日、パレスチナのハマス過激派がイスラエルを攻撃し、イスラエルの集計によれば、1200人が死亡、約250人が人質に取られたことに端を発している。
ロイター