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イラクの集団墓地から発見された約100人のクルド人女性と子供たちの遺体

2024年12月25日、イラク南部ムサンナー県のタル・アル・シャイキアで、大量埋葬地から掘り起こされた人骨を法医学の専門家がトラックに積み込む。(AFP)
2024年12月25日、イラク南部ムサンナー県のタル・アル・シャイキアで、大量埋葬地から掘り起こされた人骨を法医学の専門家がトラックに積み込む。(AFP)
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27 Dec 2024 02:12:22 GMT9
27 Dec 2024 02:12:22 GMT9

タル・アル・シャイハ(イラク):イラク当局は、1980年代に旧イラクの支配者サダム・フセインによって殺害されたとみられる約100人のクルド人女性と子供たちの遺体を掘り起こす作業を行っていると、当局者3人が述べた。

AFP通信の記者の話によると、墓はイラク南部ムサンナー県のタル・アル・シャイキアで発見された。そこは幹線道路から15~20キロ(10~12マイル)離れた場所である。

イラクの集団墓地当局の責任者ディア・カリム氏によると、2019年に最初に発見された後、今月初旬に専門チームが発掘作業を開始した。同氏は、この場所でこのような墓が発掘されるのは2度目だと付け加えた。

「最初の土を取り除き、遺骨がはっきりと現れた後、それらはすべてクルドの春服を着た女性と子供のものであることが判明した」とカリム氏は水曜日にAFPに語った。

さらに、彼らはおそらく現在のイラクのクルディスタン地域の一部であるスレイマニヤ州北部のカラール出身であり、墓には「100人以上」が埋葬されていると推定していると付け加えた。

すべての遺体を掘り起こす作業は現在も継続中であり、その数は変わる可能性もあると彼は付け加えた。

1980年代のイランとの戦争後、サダム政権は1987年から1988年にかけて非情な「アンファル作戦」を実施し、約18万人のクルド人が死亡したとみられている。

サダムは2003年に米国主導のイラク侵攻により失脚し、その3年後に絞首刑に処された。これにより、アンファル作戦における大量虐殺容疑に関するイラクでの訴追手続きは終了した。

カリム氏によると、墓から発見された犠牲者の多くは「ここで近距離から頭部を銃撃されて処刑された」という。

また、遺体には銃弾の痕跡がなかったことから、一部の犠牲者は「生き埋めにされた」可能性もあると指摘した。

一方、イラクの集団墓地発掘チームの責任者であるアフメド・クサイ氏は、「母親たちが幼児を抱いていたために遺体が絡み合ってしまったため、この墓では困難に直面している」と指摘した。

集団埋葬地の掘り起こしを担当する当局の一人であるダルガム・カメル氏は、タル・アル・シャイキアの集団埋葬地の掘り起こしを開始した際に、別の集団埋葬地も発見されたと述べた。

同氏は、埋葬地はサダム政権下で反体制派が収容されていた悪名高いヌグラト・アル・サルマン刑務所の近くに位置していたと語った。

イラク政府は、サダム政権下で1980年から1990年の間に、残虐行為やその他の人権侵害により、約130万人が行方不明になったと推定している。

AFP

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