Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • ヒズボラはレバノンの「重荷」だとファレス・スワイド元国会議員が述べる

ヒズボラはレバノンの「重荷」だとファレス・スワイド元国会議員が述べる

ドイツは国内でのヒズボラの活動を禁止した。(シャッターストック)
ドイツは国内でのヒズボラの活動を禁止した。(シャッターストック)
Short Url:
01 May 2020 05:05:53 GMT9
01 May 2020 05:05:53 GMT9

ナジア・フサリ

ベイルート:ヒズボラをテロ組織に指定して国内での活動を禁止したドイツの決定について、同組織はこれまでのところ声明を控えている。

木曜日に召集されたヒズボラ議員連合は、ドイツの決定に対する反応を示していない。しかしSNS上には「#Hezbollah is a terrorist organization(ヒズボラはテロ組織)」を付けたコメントが溢れ返っており、これが同国トレンド1位のハッシュタグとなっている。

あるユーザーは「エルサレムまでの道のりにドイツは入っていない」とし、ある者は「イラクとレバノンを破壊した彼がパレスチナを解放するわけがない」と投稿した。また、レバノンでもヒズボラをテロ組織に指定して軍が組織メンバーの家や工場や訓練場を襲撃すればいい、と書き込む者もいた。

あるSNSユーザーは、12年前にヘリコプターでセジュード南部の上空を飛行中にヒズボラのメンバーに狙撃されたレバノン軍の故サメル・ハナ大尉の写真だけを投稿した。

「今回のドイツの決定は、ドイツが自国内におけるヒズボラの存在の重さを認識したか、あるいは、ドイツが組織の主要収入源のひとつとなっていることから、組織に圧力をかけることの重要さについて米国と合意したかのいずれかを意味する。明らかにドイツ国内には1000名以上のヒズボラメンバーがおり、何千もの業者が組織との取引で大きな利益を上げている」と元国会議員で現在は未来運動党の地方議員であるムスタファ・アロウシュ氏は述べた。

ファレス・スワイド元国会議員は、「ヒズボラはレバノンにとって、対処不可能なほどの政治的、経済的、財政的重荷となっている。我々はドイツ、サウジアラビア、欧州、米国などに敵対することはできない」とアラブニュースに語った。

「ヒズボラとの妥協はない。レバノンがヒズボラを駆逐するか、ヒズボラに政権をとらせて我々が出ていくかだ。我々は押し付けられた政策とは共存できない」と彼は続けた。「ハサン・ナスラッラは自身の外交政策を我々全員に押し付けてくる。我々は彼と話し合いもしたし、対決もした。どちらのやり方も効果がないと分かった。彼は現在、パレスチナ解放機構のヤセル・アラファト元議長がレバノンとパレスチナとを交換しようとした時と同じことをしている。現在ナスラッラは、イランに課せられた経済制裁を解除する代わりにレバノンを引き渡そうとしているのだ。米国は反応しておらず、その共感を利用することはできない。ヒズボラの最高指導者は、レバノンに対する政策を変える必要がある」

レバノン軍通信部門最高責任者シャルレス・ジャブール氏は、「ドイツの決定は、もはやヒズボラの政治部門と軍隊部門とを区別しないとする西側諸国の政策の一環として下されたものだ。彼らは今や米国と立場を同じくし、ヒズボラ全体をテロ組織とみなしている」と述べた。

「この政策はヒズボラとその動向にさらなるプレッシャーを与えることを目的としたものだ。世界の国々は、レバノン政府がその責任と役割を果たすことができるよう、ヒズボラとレバノン当局とを区別する必要がある」と彼は続けた。「レバノン政府をヒズボラの政府のように言うことは、レバノンにとって否定的な評価になる」

ジャブール氏はさらに、ヒズボラは「レバノンがこの経済危機のなかで必要とする外国の支援が受けられるよう、中東地域のすべての危機から手を引き、レバノンの憲法と法の規定を順守」すべきだと付け加えた。

特に人気
オススメ

return to top

<