
ブリュッセル:欧州連合(EU)の外交担当相らは月曜日、シリアのバッシャール・アサド大統領が退陣したことを受け、同国に対する制裁を緩和していくことで合意した。欧米諸国は、内戦で荒廃した同国の新政権との関係構築を目指している。
「これはシリア経済に弾みをつけ、同国の復興を後押しする可能性がある」と、ブリュッセルでの会合後、外交担当のカヤ・カラース氏は述べた。
「迅速な対応を目指しているが、状況が悪化すれば方針を転換する用意もある。また、並行して、人道支援と復興支援を拡大していく」と述べた。
27カ国で構成されるEUは、アサド政権とシリア経済に対して、内戦中に広範な制裁を課していた。
カラース氏は、「緊急に支援が必要なエネルギーなどの主要部門から制裁を解除するロードマップに閣僚たちが署名した」と述べた。
フランスのジャン=ヌーヴェル・バロ外相は、EUはまずエネルギー、運輸、銀行部門に対する制裁を停止することから始められるだろうと述べた。
ヨーロッパはシリアの再建を支援し、アサド家による50年にわたる支配が終結した後の新たな支配者たちとのより良い関係を築くことに意欲的である。
しかし、一部のEU諸国は、ダマスカスの新たな支配者たちを歓迎するために急ぎ過ぎることを懸念している。
EUはシリア指導部に対する影響力を維持するために、制裁を一時的に停止するだけで、完全に解除することはないだろう。
シリアの事実上の新指導者であるアフメド・アル・シャラア氏と、同氏が率いるハヤト・タハリール・アル・シャームは、依然としてEUの制裁対象となっている。
外交官によると、アサド政権に関する他の制裁と同様に、これらの指定解除に関する議論はまだ行われていないという。
「もちろん、武器取引に関連するものや、我々が依然として懸念しているものについては、制裁を解除するつもりはない」とカラース氏は述べた。
シリアのアサド・ハッサン・シェイバニ外相は、この決定を歓迎し、欧州連合(EU)のポストで「前向きな一歩」と表現した。
AFP