
エルサレム:ハマスとイスラエルは土曜日に、ガザ停戦で4回目となる人質・囚人交換を実施する。過激派組織は、イスラエルの刑務所に収監されている90人の囚人と引き換えに、3人のイスラエル人捕虜を解放する。
ガザの武装勢力は、イスラエルとの停戦が19日に発効してから42日目に人質の解放を開始した。人質は15ヶ月近く拘束されていた。
ハマスとイスラム聖戦過激派はこれまでに、数百人のパレスチナ人囚人と引き換えに、15人の人質を赤十字国際委員会(ICRC)に引き渡した。
イスラエルのキャンペーン団体「人質・行方不明家族フォーラム」は、土曜日に解放される捕虜の名前を、ヤルデン・ビバスさん、米国籍も持つキース・シーゲルさん、フランス国籍も持つオフェル・カルデロンさんとした。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所は、解放される3人の捕虜の名前を受け取ったことを確認した。
それと引き換えに、イスラエルは90人の囚人(うち9人は終身刑)を解放する、とパレスチナ囚人クラブの擁護団体は述べた。
ガザ戦争の発端となった2023年10月7日のイスラエル攻撃の際、武装勢力はキブツ・クファル・アザからシーゲルさんを、キブツ・ニール・オズからカルデロンさんとビバスさんを拉致した。
武装勢力はその日、合計251人を人質に取った。そのうち79人はまだガザに残っており、少なくとも34人は死亡したと軍は発表している。
拘束された人々の中には、ハマスがすでに死亡したと宣言したビバスさんの妻と2人の子供も含まれているが、イスラエル当局はまだそれを確認していない。
今月初めに2歳になった最年少の人質クフィールさんと4歳の兄アリエルさんという2人は、ガザに拘束された人質の苦しみの象徴となっている。
子どもたちは母親のシリさんと一緒に連れ去られた。
ハマスによれば、少年たちと母親は2023年11月のイスラエル軍の空爆で死亡したという。
ガザでの人質引き渡しの段取りは時に混沌としており、特に南部の都市ハーン・ユーニスでの直近の引き渡しでは、イスラエル首相が 「ショッキング 」と非難するような光景が見られた。
人質の女性アーベル・イェフドさんは、彼女の引き渡しを目撃しようと必死な観衆の群れの中で、覆面をした兵士が彼女のために道を空けようと奮闘し、目に見えて苦痛を感じていた。
イスラエルは抗議して木曜日の囚人解放を一時延期し、ICRCはすべての当事者に治安改善を促した。
ICRCのミリヤナ・スポルヤリッチ総裁は、「このような活動の安全性は保証されなければならない」と述べた。
その後木曜日、イスラエル当局は、ヨルダン川西岸地区のラマッラーで英雄的歓迎を受けた知名度の高い元武装派司令官ザカリア・ズベイディ氏(49歳)を含む110人の受刑者をオーフェル刑務所から釈放した。
また、フセイン・ナーセルさんも解放された。彼は群衆からほとんど注目されなかったが、娘たちの世界の中心にいた。
「パパはどこ?」と、ラグダ・ナーセルさんが群衆の中を移動しながら涙ながらに尋ねたとAFP通信が伝えた。
21歳のラグダさんは、木曜日の夜、初めて父親を抱きしめた。22年前、父親が投獄されたとき、母親は彼女を身ごもっていた。
「イスラエルの刑務所のガラスの向こうにいる父に会いました。この気持ちを表現することはできません」とラグダさんは語った。
もろい停戦は、イスラエルの刑務所にいる約1,900人(ほとんどがパレスチナ人)と引き換えに、合計33人の人質を解放することにかかっている。
この停戦協定によって、戦争によって長期にわたる人道的危機を引き起こしているガザへの援助が急増した。
イスラエル政府関係者が提供したスケジュールによれば、この取引の第二段階の交渉は月曜日に開始される予定だ。この段階では、残りの捕虜の解放が対象となる。
国連の数字によれば、イスラエルが月曜日にアクセスを回復して以来、現在の段階で、46万2000人以上の戦争で避難したパレスチナ人がガザ北部に戻ってきた。その多くは、完全に破壊された家に戻っている。
AFP