
イスラエル、テルアビブ:5月2日土曜日の夜、数千人のイスラエル市民たちが街頭に繰り出し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の最大のライバルとの新たな連立協定に反対するデモを行った。こうした動きは、イスラエルの最高裁判所が、この協定への一連の法的な異議申し立ての審議を開始する前日のことだった。
デモ参加者たちは、3週連続で週末にテルアビブのラビン広場に集まり、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、ソーシャルディスタンスのルールに従って、整然と列をなして2メートル(6フィート)以上離れて立っていた。
ネタニヤフ首相は先月、最大のライバル、ベニー・ガンツ氏と権力分割協定を結んだ。ネタニヤフ首相が汚職罪で裁判を受ける準備をしているときに、同首相が権力を手放さなくてもよいようにするこの協定を、抗議者たちは批判している。
「恥を知れ!恥を知れ!」と抗議者たちは繰り返した。数々のポスターの中には、「私たちは腐敗政権を否認する」というスローガンとともに、ネタニヤフ首相とガンツ氏の写真が貼られているものがあった。
この協定において、ネタニヤフ首相とガンツ氏が首相の座を共有することに合意しており、ネタニヤフ首相が最初の18カ月間首相を務め、次の18カ月間はガンツ氏が首相を務めることになっていた。またこの協定には、イスラエルの入植地を含む占領したヨルダン川西岸の1部地区を併合する計画を、7月1日より進める条項も含まれている。
2日、土曜日の抗議は、イスラエルの最高裁判所に法的な異議申し立てを主張する団体、同国のクウォリティー・ガバメント運動によって組織されていた。規模の小さい抗議運動は、イスラエル中の他の都市でも行われていた。
ネタニヤフ首相のような起訴された政治家には、新政権の結成許可を認めないようにすることを、この団体は最高裁に求めている。この連立協定の1部は違法である、とも同団体は述べている。
最高裁がこの連立協定を無効にした場合、イスラエルは12カ月余りで4度目の選挙に追い込まれる可能性がある。
AP通信