
テルアビブ:数千人のイスラエル人が土曜日にテルアビブでデモを行い、ベンヤミン・ネタニヤフ首相政府が国内治安機関シンベトのトップを解任し、ガザでの戦闘を再開する決定に反対した。
ネタニヤフ首相は今週、2021年より同機関の長官を務めてきたローネン・バー氏への信頼を失ったとし、4月10日付で解任する意向を表明し、3日間の抗議デモを招くこととなった。
イスラエル最高裁判所は金曜日、解任を一時的に凍結する差し止め命令を裁定した。
ネタニヤフ首相は、この解任要求が政治的な動機によるものだという非難を退けたが、デモ参加者たちは、バー氏の解任で、イスラエルの民主主義を支える制度を弱体化させていると非難している。
イスラエルは今週、ガザ地区での戦闘が再開、ハマスが拘束していた人質とイスラエルの刑務所に収容されていたパレスチナ人捕虜を交換し、ガザに一時的な安寧をもたらした停戦を破棄した。
テルアビブのハビマ広場では、抗議者たちが青と白のイスラエル国旗を振りながら、ガザ地区に拘束されている残りの人質の解放を求める声を上げた。
「イスラエルにとって最も危険な敵はベンヤミン・ネタニヤフだ」と、抗議者であるMoshe Haaharony氏(63)はロイター通信に語り、「ベンヤミン・ネタニヤフは20年間、国を放置し、国民も放置してきた」と続けた。
戦争開始以来、10月7日の攻撃でハマスに拘束された人質の家族や支援者による定期的な抗議活動も行われており、時には政府への批判も代弁している。
「ガザ地区で非常に激しい戦闘が始まり、1年半が経過したが、ハマスは依然として政権を握っています」と、抗議活動家のエレズ・バーマン氏(44)はロイター通信に語った。「ハマスには依然として数万人の戦闘員がいます。つまり、イスラエル政府は目標を達成できず、失敗したというこです」と同氏は続けた。
イスラエルのガザ地区への軍事作戦が再開されたことで、59人の人質の運命は依然として不透明なままであるが、そのうち24人は生存していると見られている。デモ参加者たちは、戦争が再開されれば、人質たちは捕虜として殺害されるか、あるいはイスラエルの爆撃によって誤って殺害される可能性があると訴えた。
「人質を帰国させるために、あらゆる手段を講じるつもりだ」と、ネタニヤフ首相の外交政策顧問であるオフィル・フォーク氏はロイター通信に語った。
「ハマスとの交渉で有力なのは、残念ながら軍事的圧力だけです。2023年11月、80人以上の人質を救出しましたが、成功した理由はただひとつ、軍事的圧力でした。停戦交渉でも、そして、今も同じです」と同氏は主張した。
ロイター