
ドバイ—- 中東の貿易および観光の中心地がコロナウイルス危機で打撃を受けた財政状況を活気づけようとしている中、ドバイ政府は水曜日に、二重トランシェ債の販売を開始した。6年ぶりの公債市場での発行である。
取引を牽引した銀行のひとつが発行し、ロイターが確認した書類によれば、ドバイは投資家に対し、10年間のスクーク(イスラム債券)のミッドスワップレートに約250ベーシスポイントを加えた債券と、30年間の約4.375%の非イスラム債券とを新規発行した。
極端な景気低迷で、ドバイの財政状況に関する懸念が蘇り、また、経済を揺がした2009年の債務危機の記憶が蘇る中、2014年以来始めて首長国は公債を発行した。債券の目論見書によれば、ドバイは今年、32億ドルの赤字を見込んでいる。
目論見書では、他にも、6月末の政府の直接債務が約340億ドルである一方、ドバイは、政府関連団体の債務残高の総額の具体的な推定額を出していなかったことが示されていた。
アドバイザリー・調査会社のアジュール・ストラテジーによれば、ドバイは格付けされておらず、債券の新規発行の対象から投資家の共同出資が外れる可能性がある。
同社は火曜日の報告で「格付けのプロセスには、ドバイの信用情報のより詳細な開示が必要になります」と話した。
7月に格付け機関のS&Pは、首長国屈指の不動産会社2社の信用格付けを「ジャンク」レベルにまで下げたことから、ドバイの経済が11%縮小する可能性があると話した。
ロイター