
ハゼム・バルーシュ
ガザ:ガザ地区で苦しんでいるパレスチナ人にとって、ラマダンは収入を得ると同時に、この断食の月にお祝い気分をもたらしている。
小規模でその場しのぎの商売は、政治的混乱と14年間のイスラエル包囲による逼迫した経済と人道的状況から、一時的休息を与えられている。
ファラージ・オデは6年前に大学を卒業して以来、多くの仕事をしてきたが、ラマダンの間は有名なペストリーを販売している。
カターイフは、断食月にアラブでよく供される。クリームまたはナッツが入った甘いダンプリングで、しばしば三日月の形をしている。詰め物をしたパンケーキや、カノーリのような感じだ。
「これは特別なラマダンのデザートで、良い稼ぎになります」28歳の彼はアラブ・ニュースに話した。
カターイフは低価格で社会のどの層に対しても人気があり、ラマダンの定番だ。詰め物なしのカターイフは、平均すると1キロ約2.50ドル。
モハメド・アル・スーシは、有名なガザ市場の小さな台車のところで、イフタール(日没後の断食明けの食事)の直前に空のボトルを詰め込んでいた。彼は冷たいココアのような味がするが、もっと栄養価が高く健康に良いカルーブジュースの販売をしている。
「特にこの飲み物の需要がラマダン月に高まるので、今月のカルーブジュースの売り上げは自分と家族の生活の源になっています」と話す。
45歳で6人の父親であるアル・スーシは、仕事をせずに家に座っていたり、ヨーロッパに移住しようと海に身を投げたりするよりも、飲み物を売る方がはるかに良いと言う。
彼の一日の売り上げはおよそ20ドルで、これで家族の必要品をまかなうことができる。
「ラマダンは無職のパレスチナ人にお金を稼ぐ機会を与えてくれる」と言い、「この機会に食べ物、飲み物、おもちゃや提灯など、ラマダン関係の商品を売っている」と付け加えた。
アブ・モハメド・アル・バルクーニはスース近くで、小さな店を異なる形や色の提灯で忙しく飾っていた。提灯は子供たちの間で大変な人気だ。
「私は子供たちに幸せをもたらしたいと願っているが、親がやってきて値段を聞き、高すぎるから買わないということもある」と彼はアラブ・ニュースに話した。
提灯の値段は平均サイズで10から20シェケル(2.84 - 5.69ドル)だが、小さな提灯は5から7シェケル。「提灯は低価格であるのに、ガザの大多数の人々の経済状況悪化のため、売り上げは変動する」と彼は言った。
アル・バルクーニは、売り上げが落ち込んでいるにもかかわらず、家族を養うことができていると言う。
典型的なアラブのイフタールにピクルスは欠かせなく、一般的にその売り上げが伸びるので、多くのガザの人々がラマダン月にはピクルスを販売している。
「私たちはラマダンの何か月も前から準備をします」と、24年間ピクルスを販売しているマフムード・アブ・ハミドはアラブ・ニュースに話した。「唐辛子、ナス、キュウリ、ニンジン、レモン、マカロニ、オリーブのピクルスを用意し準備して、できるだけ長くもつように密閉した容器に入れます。ラマダンが発表されると、初日の朝から人気のある市場に行って売り始めます。」
アスル(午後の礼拝)の後に売り上げが上昇し、富裕層と大家族の人々が25から30シェケルのピクルスを1キロ買ったと彼は話した。わずか数シェケル分の少量のピクルスを買った人もいたが、それでは1日しかもたないだろう、と彼は加えた。