
ダマスカス】カタールの捜索チームとFBIが主導した捜索で、過激派組織ダーイシュに殺害されたと思われる30人の遺骨がシリアの辺境の町で発見された。
カタールの国内治安部隊によると、FBIが捜索を要請し、現在身元を特定するためのDNA検査が行われているという。カタールの機関は、アメリカの諜報・治安機関が誰を探そうとしているのかは明らかにしなかった。
援助活動家やジャーナリストを含む数十人の外国人が、シリアとイラクの大部分を半世紀にわたって支配し、いわゆるカリフ制を宣言したダーイシュ過激派によって殺害された。過激派グループは2017年後半にほとんどの領土を失い、2019年に敗北を宣言した。
それ以来、シリア北部では、ダーイシュが長年にわたって拉致した人々の遺骨や遺体を埋めた墓地や集団墓地が何十箇所も発見されている。
アメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーやスティーブン・ソトロフ、人道支援活動家のケイラ・ミューラーやピーター・カッシグもダーイシュに殺害された一人だ。
英国の特派員ジョン・キャントリーは2012年にフォーリーと一緒に拉致され、2016年に過激派グループのプロパガンダビデオの中で生きているのが目撃されたのが最後だった。
捜索はトルコとのシリア北部国境に近いダビクの町で行われた。
集団墓地は、昨年12月の反乱で失脚し、一族による半世紀にわたる支配に終止符を打ったシリアのアサド大統領が以前支配していた地域でも見つかっている。アサド政権は長年にわたり、悪名高い治安・情報機関を使って反体制派を取り締まり、その多くが行方不明になっている。
国連は2021年、2011年に始まり13年間の内戦に発展した蜂起の間に、13万人以上のシリア人が連れ去られ、行方不明になったと推定している。
AP