• シリアは、ドナルド・トランプ米大統領の対シリア制裁解除決定を歓迎した。
• 首都ダマスカスをはじめシリア全土で祝賀ムードが沸き起こった。

ダマスカス：シリアは火曜日、ドナルド・トランプ米大統領による同国への制裁解除を歓迎し、「極めて重要な転換点」と呼び、ダマスカスでは祝賀ムードが広がった。

シリア外務省は声明の中で、シリアはトランプ大統領の発表を歓迎し、「シリア国民にとって極めて重要な転換点であり、長く辛い戦争の章から抜け出そうとしている 」と述べた。

「これらの制裁の解除は、シリアが安定と自給自足、そしてシリア国民が主導する、シリア国民のための意義ある国家再建を追求するための重要な機会を提供する」と声明は付け加えた。

トランプ大統領の中東歴訪の最中にリヤドで行われた演説で、アメリカ大統領は「シリアに偉大なるチャンスを与えるため、対シリア制裁の停止を指示する」と述べた。

12月に長年の支配者であったバッシャール・アサドを打倒して以来、シリアの新しい支配者たちは西側諸国に対して、主に前大統領の統治時代に同国に課せられていた制裁を解除するよう働きかけてきた。

先週パリを訪れたシリアのアフメド・アル・シャラア暫定大統領は、アサド政権に課されたヨーロッパの制裁を維持する正当性はないと述べた。

「これらの制裁は、前政権が犯した犯罪のために課されたものであり、この政権は消滅した」と、シャラア氏はエマニュエル・マクロン仏大統領との記者会見で述べた。

「政権がなくなれば、これらの制裁も撤廃されるべきであり、制裁を続ける正当性はない」と付け加えた。

アメリカの制裁は、シリアを世界の金融システムから孤立させ、10年以上の内戦を通じて政府に様々な経済的制限を課してきた。

長引く制裁は、シリアの経済回復と戦後復興の大きな障害となっていると広く見られている。

シリアのアサド・アル・シャイバニ外相は、制裁解除を推進する役割を果たしたサウジアラビアに「感謝」を表明した。

シリア全土での祝賀

ムハンマド・バーニー財務相は、トランプ大統領の制裁解除は「シリアの制度構築、国民への必要不可欠なサービスの提供に役立ち、投資を呼び込み、シリアの将来への信頼を回復する大きな機会を生み出すだろう」と述べた。

ダマスカスのウマイヤド広場には、数十人の男女や子供たちが集まった。彼らは音楽を鳴らし、他の人々はシリア国旗を振りながら車で通り過ぎた。

「この決定は間違いなく国全体に良い影響を与えるでしょう。建設が戻り、避難民が戻り、物価が下がるでしょう」と、33歳の英語教師フダ・カッサルさんは同胞たちと祝杯をあげた。

北部のイドリブ県では、製造業者のバッサム・アル・アメッドさん（39歳）が、アメリカの制裁解除をとても喜んでいると語った。

「14年間の戦争と50年にわたるアサド政権の圧政を経て、安定と安全を通して生きることはシリア国民の権利だ」

「最も重要なことは経済的な安定であり、それはアメリカの制裁を解除することなしには達成できない。シリア国内での投資機会を増やし、人々の就労を促すだけでなく、シリアが制裁のために奪われている原材料や多くの製品を確保することだ」と付け加えた。

AFP