• イスラエル軍が警告を発しているにもかかわらず、民間人はイスラエルが次にいつ、どこを攻撃するかを把握できないまま放置されている。
• 活動家たちはこれを心理戦の一形態と見なしている。

ドバイ：イスラエルとイランの戦争が1週間目に突入する中、イラン人は紛争のほぼ半分の期間、外部世界だけでなく国内の隣人や家族とも連絡が取れない状態が続いている。

イスラエル軍がペルシャ語のオンラインチャンネルを通じて警告を発しているにもかかわらず、市民はイスラエルが次にどこを攻撃するかを把握できない。ミサイルが着弾しても、電話やウェブサービスが遮断されているため、家族や友人が被害に遭ったかどうかを数時間から数日間も確認できない。これにより、多くの人がソーシャルメディアアプリで状況を確認しようと必死になっている。しかし、8000万人を超える人口を抱える国で、インターネットに届くのはわずかな情報だけだ。

活動家たちは、これは国家の情報統制や抗議活動や混乱時のインターネット遮断に慣れた国民に対する心理戦の一種だと見ている。

「イラン政権は情報空間を本当に厳しく統制している」と、デジタル権利団体「アクセス・ナウ」のベルリン拠点の政策・提言責任者、マルワ・ファタフタ氏はAP通信のインタビューで述べた。「イラン政権が遮断する理由はわかっている。情報を統制したいからだ。彼らの目的は明確だ」

イスラエルとの戦争が情報空間を緊縮

しかし今回は、6月13日にイスラエルが核施設や軍事施設、高官、核科学者を標的とした空爆で始まった致命的な衝突の最中だ。ワシントンを拠点とする人権団体「ヒューマン・ライツ・アクティビスト」によると、イランでは少なくとも657人が死亡し、2,000人以上が負傷した。

イスラエル軍の推計によると、イランは報復としてイスラエルに対し450発のミサイルと1,000機のドローンを発射した。そのうち大部分はイスラエルの多層防空システムによって撃墜されたが、イスラエルでは少なくとも24人が死亡し、数百人が負傷した。イスラエル当局からの情報提供や24時間体制のニュース放送が、イスラエル市民に自由に、かつ一貫して流れているため、過去7日間で戦争がもたらした死と破壊の光景は、不均衡な状況となっている。

イラン政府は金曜日に、真実と人間の良心に戦争を仕掛けているのはイスラエルだと主張した。多くの市民が利用できないソーシャルメディアプラットフォーム「X」への投稿で、イラン外務省はイスラエルが外国メディアのミサイル攻撃報道を禁止したと主張した。

声明はさらに、イランは「イスラエルの戦争犯罪を暴露するためのグローバルなプレスツアー」を同国で組織すると述べた。ジャーナリスト保護委員会によると、イランは世界有数のジャーナリスト拘束国であり、通常時でも報道陣は厳格な制限に直面している。

インターネットアクセス擁護団体NetBlocks.orgは金曜日に、イランが36時間にわたりグローバルインターネットから切断されたと報告した。同団体のリアルタイムデータによると、国内の接続率は通常のレベルの数％に留まっている。同団体は、仮想プライベートネットワーク（VPN）を通じて接続を維持できたユーザーはごく一部だと述べた。
情報入手手段は極めて限られている

その幸運な少数派は、暗闇に置かれたイラン人にとっての命綱となっている。最近数日間、一時的にモバイルインターネットにアクセスできた人々は、その限られた機会を利用して他人の代わりに電話をかけたり、高齢の親や祖父母の安否を確認したり、テヘランから逃れた人々の行方を捜したりしたと述べている。

イラン人がアクセスできる情報は、イスラム共和国内のウェブサイトに限定されている。一方、イランの国営テレビとラジオ局は、国内の状況に関する不定期な更新を放送する一方で、イスラエルへの攻撃による被害に焦点を当てた報道を続けている。

イランへの情報の流入・流出が途絶えている状況は、過去数十年の技術進歩により、ウクライナやガザ地区など遠隔地の紛争が世界中のどこにいても個人のスマートフォンに直接伝わるようになったことを考えると、驚くべきものだ。

この直接的な情報伝達は、進行中の紛争に関する世論を動かし、国際社会にどちらかの立場を取るよう迫る強力な手段であると専門家たちは見ている。また、紛争を終わらせるために行動を起こしたり、その権力を行使したりするよう、世論やネット上の圧力により、世界の指導者たちが実際に行動に移すきっかけにもなっている。

しかし、イランのインターネット自由推進の主要人物であるメフディ・ヤハネジャド氏は、イスラム共和国が「強さのイメージを装う」ことを目指していると指摘した。そのイメージは、イスラエルがイランの高度な兵器（多弾頭ミサイルを含む）によって破壊されているという一方的な物語を強調するものだ。

「おそらく彼らは、インターネットが今後の展開で大規模な混乱を引き起こすことを恐れているのだろう」とヤハネジャド氏は述べた。「つまり、その一部はイスラエルが現地の代理人を通じて計画した可能性もあるが、一部はイラン政府が深刻な弱体化に陥っていることを国民が気づいた際に、自発的な混乱として発生する可能性もある」と述べた。

AP