
アラブニュース
アンカラ:トルコの与党、公正発展党(AKP)は、2つの新たな分離政党による政権への挑戦を阻止するために選挙法を改正する方法を検討している。
レジェップ・タイップ・エルドアン大統領のAKPと、連立を組む民族主義者行動党 (MHP)は、議会の議員が他の政党に移籍するのを阻止する計画に取り組んでおり、この動きにより、トルコでは解散総選挙が差し迫っているといううわさが立っている。
トルコの選挙ルールでは、政党は少なくとも国の都市の半数で組織の手続きをし、選挙日の6カ月前に第1回党大会を開かなければならない。
トルコ議会に20人の議員がいればどの政党でも選挙に参加する資格があり、国庫から選挙プロセスのための資金援助を受ける資格がある。
最大野党である共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は、選挙への参加を確実にするためにCHPの議員数人を、新たに設立した政党に移籍させる可能性を示唆した。
トルコのアフメト・ダウトオール元首相と、同国で経済問題を担当していたアリ・ババカン氏は両者とも長年エルドアン氏の盟友だったが、最近AKPを離脱して独自の反対グループを設立し、その党はAKPとMHPから選挙戦から手を引くよう圧力を受けている。
ババカン氏は、エルドアン氏がトルコを議院内閣制から、強い抑制と均衡のない、多岐にわたる権限を大統領に与える制度へと移行させたことを批判してきた。
「AKPは、自らの手で作ったものを廃止しようとしている。この国の評判と経済は破綻している。与党内の有能な人材の数が減った。意思決定は協議せずに家族の中で行われている」とババカン氏は最近のインタビューで語った。
同氏はまた、AKPの幹部たちは個人の金銭的利益のために互いに競っていると主張した。
ババカン氏は、AKPの創設メンバーであり、経済運営をしていた間は外国人投資家から高い評価を受けてきた。同氏は昨年、「大きな食い違い」を理由に同党を離党し、3月9日にAKPの元幹部やリベラル派の多様なメンバーで構成されるDEVAグループを結成した。
アンカラにあるビルケント大学の政治アナリスト、Berk Esen氏は、ババカン氏の最近の発言がエルドアン氏を怒らせたと考えている。
「ババカン氏はテクノクラートとして、エルドアン氏には明らかに欠けている、世俗の社会や国際社会からの尊敬を得ています。13年間在任していたにもかかわらず、ババカン氏は汚職疑惑にまみれたことがなく、AKPの最初の2期におけるトルコの急速な経済成長の立役者として知られています」と同氏はアラブニュースに語った。
「AKP-MHP連合が取り組んでいる法案は、早期の選挙が秋に予定される場合にのみ、議員の移籍を妨げる可能性があります。そうでなければ、新たに設立された政党は、2021年春ではないにしても、夏までには全国に組織を作り、選挙に臨めるようになるでしょう」。
ダヴトオール氏とババカン氏が、幻滅した有権者の心を捕らえることに成功すれば、連立与党が議会で過半数を確保するのに必要な51%の票を獲得するのを阻止できるかもしれない。