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イエメン政府、最新の国連和平案を拒否

イエメンの武装勢力「フーシ派」の運動やその政治的同盟国を支援するためにサナアに集まったフーシ派支持者たち。イエメンのサナアで撮影。(ロイター)
イエメンの武装勢力「フーシ派」の運動やその政治的同盟国を支援するためにサナアに集まったフーシ派支持者たち。イエメンのサナアで撮影。(ロイター)
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17 Jul 2020 11:07:08 GMT9
17 Jul 2020 11:07:08 GMT9

サイード・アル=バタティ

ムカッラー:国際的に認められたイエメン政府は、マーティン・グリフィス国連事務総長イエメン担当特使から提出された最新の和平案草案について、イランが支援する「フーシ派」に偏った、政府の正当性を「損なう」ものだと主張している。3人の政府高官が木曜日、アラブニュースに語った。

匿名を条件にアラブニュースに語ったある閣僚によると、「この和平案では現況や現場における変化を受け入れるよう提案されており、その中にはフーシ派を武装組織として受け入れる提案も含まれている」という。大臣によると、主な「争点」は「国連特使が重要ではないとして関係者全員を説得しようとしている3つの参照事項」、すなわち湾岸協力理事会(GCC)イニシアティブ、国民対話会議の結果、および安全保障理事会決議2216であるという。

別の政府当局者は、和平案草案の最新版には全国規模の休戦と政府に対する公務員への給料支払い要求が含まれていると語った。同当局者によると、政府はこれらの項目が「3つの参照事項」に矛盾すると考えているという。「3つの参照事項」では、フーシ派が武器を政府に引き渡すこと、サナアやその他の地域が政府の支配下に置かれること、そして政府が首都に戻れるようにすることを義務付けている。

「この和平案では、フーシ派が2014年後半に企てたクーデターに正当性が与えられている。既成事実の政策により、クーデター参加者に国際的正当性を与えることはできない」と2人目の政府高官が語った。政府はまた、港湾や銀行、電気通信会社はイランが支援するフーシ派民兵から多額の資金を奪われたとし、公務員給与支払いのコストをフーシ派も分担すべきだと考えているという。

3人目の政府高官はアラブニュースに、草案はフーシ派に対し、サナアにおける反対派の処刑やその資産の押収を止め、拘留者を解放し、サナア空港とホデイダ港を開くよう要求すべきだと語った。

「問題は、国連イエメン特使が時として調停役を務めないことがある、ということだ。特使はフーシ派の要求を支持しているのだ」と3人目の当局者は語った。

イエメンのムハンマド・アル=ハドラミ外相は水曜日、政府は和平案草案の最新版を拒否し、問題点を含まない前回の草案を遵守すると述べた。

グリフィス特使は政府の非難に異議を唱え、提案された和平案は、すべての当事者に対し敵対行為を中止して直ちに和平交渉に参加するよう求めており、そしてそれは3つの参照事項に基づいていると述べた。3つの参照事項について特使は、国連ニュースのインタビューの中で「過去の暴力行為と決別し、この紛争を包括的かつ持続可能な形で終わらすことができる唯一の方法」だと述べている。

グリフィス特使は、双方の間にまだ大きな問題が残っていることは認めたものの、次のように述べた。「調停プロセスには常に両方の意見が合致する点が存在するものであり、それを基礎にプロセスを築き上げることが可能なのです。イエメンも例外ではありません。私たちは今後も引き続き、全当事者との連携の上に、相互が目標を達成できるとして合意できるような経路を探し、この紛争を持続可能な形で終わらせる道が開けるよう努力を続けていきたいと思います」。

グリフィス特使は、フーシ派という具体的な名前は出さずに、反乱軍にジャウフ県とマリブ県での攻撃を直ちに停止するよう求めた。「マリブへの継続的な攻撃は容認できるものではありません。この攻撃がイエメンにおける和平への見通しを深刻に損なう可能性があると懸念しています」と特使は述べた。

これまでにジュネーブ、ビール、クウェートで行われた政府とフーシ派間の和平協議は、数ラウンドにわたって失敗に終わっている。政府は、フーシ派と権力を分担するのはフーシ派が武装解除してからだと主張し、フーシ派の方は、自らの支配下にある都市から撤退するのは権力分担やその他の政治的取り決めに関する話し合いが行われた後だとの意向を示している。

フーシ派のミサイル

人権省マリブ県支部の声明によると、2015年初頭以来フーシ派が発射した弾道ミサイルやカチューシャロケットの数は244発に上り、これにより子供25人と女性12人を含む民間人251人が死亡、子供47人と女性8人を含む438人が負傷したという。

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