
テヘラン:イランの最高指導者は火曜日、イラクから訪問している首相に対し、テヘランはバグダッドとワシントンとの関係に干渉しないと述べたが、イランの傍らにある米国の存在は不安の原因であると警告した。
イラクのムスタファ・アル=カーズィミー首相は、就任後初の外遊中に、イランの首都でハメネイ師と会談した。
「イランはイラクとアメリカの関係に干渉しないが、イラクの友人たちがアメリカを知り、どの国でも彼らの存在が汚職、破滅、破壊を引き起こすことを理解することを期待している」とイランの指導者は述べたと、彼の公式サイトは伝えている。
「(イラク)議会によるアメリカ人追放決定が支持されることをイランは期待している……アメリカ人の存在は不安の原因であるからだ」
ハメネイ師は、1月にバグダッドで行われた無人機攻撃でイランの最高将軍ガーセム・ソレイマニ氏が米国に殺害されたことを指摘し、議会は米軍の追放を決議した。
「彼らはあなたの家であなたの客人を殺し、それを堂々と自供した」
イランは「このことを決して忘れないだろうし、必ずアメリカに報復攻撃をお見舞いするだろう」と、ハメネイ師は述べた。
イランはソレイマニ氏の死の数日後、イラクに駐留している米軍にミサイルを一斉射撃して報復を行ったが、ドナルド・トランプ米大統領は軍事的な対応を避けた。
イラク西部のアイン・アル=アサド基地への攻撃では、米兵の死者は出なかったが、数十人が頭部に損傷を負った。
ハメネイ師によると、「民衆投票で選ばれた独立した強いイラク政府」を望まない米国とは対照的に、イランは「イラク政府を弱体化させる可能性のあるものすべて」に反対しているとのことだ。
カーズィミー首相は初の外遊でサウジアラビアを訪問し、その後すぐにテヘランを訪問する予定だった。
サルマン国王が月曜日に入院した後、サウジアラビア訪問は延期された。
カーズィミー首相は、イラク国家情報局の長を4年近く務めた後、5月に首相に就任した。
その間にはテヘラン、ワシントン、リヤドと緊密な関係を築き、首都間の稀有な仲介者としての役割を果たせるのではないかとの憶測を呼んでいた。
彼のテヘラン訪問は、日曜日にバグダッドでイランの最高外交官モハマド・ジャバド・ザリフを迎えた後のことである。
1980年から1988年にかけて血みどろの戦争を繰り広げていたように、両国の関係は常に緊密なわけではなかった。
バグダッドにおけるテヘランの影響力は、2003年の米国主導のイラク侵攻によってサダム・フセイン政権が倒された後に拡大した。
イランは現在、イラクのシーア派の政治グループの多くに大きな影響力を持っている。
イラクの代表団には、外務大臣、財務大臣、保健大臣、計画担当大臣のほか、カーズィミー首相の国家安全保障顧問も含まれており、その中にはイランの対応者と面会した者もいた。
カーズィミー首相はまた、ハッサン・ロウハニ大統領と会談し、より緊密な貿易関係や新型コロナウイルス対策、地域の安定性を確保するための取り組みについて議論したと国営テレビは伝えている。
AFP