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世界最大の年金基金が空売りを行う市場参加者に対する株式の貸し出しを停止

04 Dec 2019
2016年6月27日撮影のこの写真では、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の高橋則広理事長が東京でAFPのインタビューに答えている。(資料写真/AFP)
2016年6月27日撮影のこの写真では、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の高橋則広理事長が東京でAFPのインタビューに答えている。(資料写真/AFP)
Updated 04 Dec 2019
04 Dec 2019

ロイター、東京

世界最大の年金基金である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、空売りに使われる株式の貸し出し運用が同基金の長期的投資家としての責任と相容れないとして、貸株を停止した。

GPIFが火曜日に発表した今回の動きは、貸し出された株を使って空売りを行う市場参加者にとり大きな痛手となる。こうした空売り行為に対しては、多数の国で規制のための対策が新たに取られている。

「現在の貸株スキームには、誰が最終的な借り手となるか、どのような目的で借株が行われるのかという点で透明性が欠けている」とGPIFは公式ウェブサイトで述べている。

今回の動きで影響を受けるのは、同基金の42.5兆円(3912億ドル)に上る外国株式ポートフォリオだ。

日本株式と海外株式は、160兆円に上るGPIFの資産の半分を占める。同基金では、債券の貸し出しは継続するとし、透明性に改善が見られれば外国株式の貸し出し停止も再検討するとしている。国内株式の持分の貸し出しは行っていない。

空売りを行う市場参加者らは、株式を借り、買い戻しまでに株価が下落することを狙って借りた株式を即刻売却し、その価格差から利益を上げる。

空売り擁護論者は、こうした行為が、投資家の自信過剰と株価の急落を均衡させる上で健全に機能しているものと見ている。空売り反対論者は、空売りを行う者に企業の株価を下落させるためのインセンティブがあるという点で、市場を不安定化させるものとして批判する。

空売りの標的となりやすい企業、テスラの最高経営責任者であるイーロン・マスク氏は、今回のGPIFの動きをいち早く称賛した。

「素晴らしい、こうあるべきだ!空売りは禁止すべきだ」と、同ハイテク企業の創業者はツイートしている。

同氏はこれまでにも、資産運用会社がこうした貸し出しの慣行から「過剰な収益」を挙げているとして、ヘッジファンドが空売りに使用する株式を貸し出すファンドマネージャーらを批判してきた。

貸株は、ファンドにとり、小規模ながらも重要な追加リターンの源泉として浮上している。GPIFは、2018年度末までの3年間に、外国株式ポートフォリオの貸株による手数料として375.8億円(345.91百万ドル)の収入を計上している。

世界最大の資産運用会社であるブラックロックは、有価証券報告書で2017年の貸株収入を597百万ドル、2016年の同収入を579百万ドルと報告している。

7月から9月の四半期にGPIFが報告した収益は1.8 兆円に上る。日本の超低金利政策が続く中、世界の投資家が注視する同基金は、収益性の低い国内債券から海外資産へと投資対象を移してきた。

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