
Najia Houssari
ベイルート:国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のミッション長で司令官であるステファノ・デル・コル少将は26日、イスラエルとレバノンの当事者に対し、「緊張をさらにエスカレートさせ、停戦を危うくするようないかなる挑発的行動も自制し、回避する」よう促した。
イスラエル軍がレバノン国境の町に照明弾と白リン弾数十発を発射し、火災が起きたが、人的被害はなかった。その数時間後、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はレバノンを威嚇した。
ネタニヤフ氏はヒズボラに対し、「イスラエルの攻撃部隊を試さないよう」警告し、「ヒズボラはその攻撃性のためにレバノンを危険にさらしている」と付け加えた。
レバノンは、イスラエルの攻撃に関して、国連安全保障理事会(UNSC)に苦情を申し立てることを決めた。
それは、8月31日に期限が切れる、1年間に及ぶUNIFILの任期更新を国連安保理が承認する48時間前に行われた。
2017年、イスラエルはヒズボラを「環境保護団体を装い、レバノン南部の国境沿いに監視所を設置している」と非難し、安保理に苦情を申し立てた。
ミシェル・アウン大統領率いるレバノン最高防衛評議会は、攻撃の数時間後に会合を開いた。評議会は、国境で起こったことの詳細について説明を受けた。
UNIFILのアンドレア・テネンティ報道官は次のように述べた。「レバノン南部の町、アイタルーン、アイタアルシャアブ、フラ、カフルキラ、カフルシュバの前のブルーライン沿いのイスラエル軍がいる場所から照明弾が多数発射されたのを検知した。 UNIFILのレーダーは、迫撃砲と大砲の砲弾を検知し、そのほとんどが煙弾だった。さらに、これらの地域で無人機の活動が集中していた」
UNIFILは「直ちに……ブルーライン(国連が両国の間に設定した境界線)沿いの部隊を強化した」と同氏は付け加えた。
テネンティ氏によると、デル・コル氏は「ブルーライン沿いで……起こった危険な出来事を取り巻く全ての事実と状況を調査すること」の重要性を強調し、双方とも「事実を確かめる際、UNIFILに全面的に協力する」よう促されたという。
ネタニヤフ氏は「イスラエルは、ヒズボラが我が軍に向けて発砲したことを重大視している」とツイートし、「我々はどんな攻撃にも断固として対応する」と付け加えた。 イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官は、「軍用ヘリコプターと別の航空機が、ヒズボラのものである標的を攻撃した……国境地帯で」と述べ、「レバノン政府は、自国の領土で起きていることに対して責任がある」と付け加えた。
攻撃の数時間後、ヒズボラの議会ブロックの国会議員でレバノン軍の元将校であるWalid Sukkarieh氏は、「抵抗運動組織が戦争に突き進むことはないだろう。イスラエルが戦争に突き進むことはないだろうし、抵抗運動組織も戦争をしようとしないだろうからだ」と述べた。
一方、レバノンの国内治安部隊総局は「レバノンでテロ活動を計画していた、ダーイシュに所属するシリアの若者が逮捕されたこと」を発表した。