
アラブニュース
国連:9月22日(火)、ドナルド・トランプ米大統領は諸外国の指導者たちに対し、中東の将来について「今ほど楽観的な見通しを持ったことはない」と述べた。
国連総会への演説で、米国大統領は自身の外交政策の成果、とりわけ中東における成果を、大いに誇示した。
彼は、先週イスラエル、アラブ首長国連邦、バーレーンの間で調印されたアブラハム合意は画期的な出来事であり、自身の政権による新たなアプローチの成果だと述べた。
「何十年もの間進展のみられなかった中東において、我々は二つの和平協定をもって歴史的躍進を達成させた」とトランプ大統領は動画配信された演説の中で語った。
「イスラエル、アラブ首長国連邦、バーレーンの三国がホワイトハウスにて歴史的和平協定に調印し、他の多くの中東諸国もこれに続くと思われる。彼らはまもなく行動を起こすだろう。そしてそのことが彼らにとっても世界にとっても素晴らしいことだということを理解している」
トラン大統領は11月3日の大統領選挙を目前に控え、米国は自分の任期中にイランとの核合から撤退し、「テロリズムの世界最大級のスポンサー国」イランに対して壊滅的制裁を加えたと述べた。
また、彼は米国がダーイシュを摩滅させ、その指導者アブ・バクル・アル=バグダディを殺害したことにも言及した。さらに、彼が「世界のトップテロリスト」と呼ぶイランのガセム・ソレイマニ司令官についても、彼の監督下で米軍が殺害に成功したと語った。
また、トランプ大統領は中国にも矛先を向け、超大国中国が世界中にコロナウィルスのパンデミックを解き放ったとして非難した。
トランプ大統領のスピーチ後まもなく、中国の習近平大統領が世界各国に向けて、コロナウィルスとの戦いを政治の道具にすべきではないと警告を放った。
彼のスピーチは国連初のオンライン首脳会議中に行われた。
9月22日(火)に演説を行った首脳陣には、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン、ロシアのウラジーミル・プーチン、そしてフランスのエマニュエル・マクロンの各大統領もいた。
エルドアン大統領は、東地中海におけるトルコの立場に注目させるようなスピーチを行った。トルコは東地中海という係争中の海域でエネルギー探査を挑発的なまでに推し進めていることで非難を浴びている。
中東からはイランのハッサン・ロハニ大統領が、崩壊しつつある核合意に関して米国から大きな圧力を受けているとオンラインの画面上で話をすることになっている。
ヨルダンのアブドッラー2世とカタール元首も演説を行うことになっている。
9月21日(月)、今年75周年を迎える国連総会の導入セッションの後は、「一般討論会」がその会合のメインイベントで、193の加盟国それぞれからスピーチが行われる。伝統的にその場は、各国の達成事項を誇示し、支援を求め、ライバル意識を掻き立て、世界的な優先事項への見解を表明する場となっている。
*AP提供