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豪雨が引き金となってイエメンの新しく改装された博物館が崩壊

写真はイエメン第三の都市タイズの国立博物館内部の歴史的建物の様子。2020年9月27日撮影(File/AFP)
写真はイエメン第三の都市タイズの国立博物館内部の歴史的建物の様子。2020年9月27日撮影(File/AFP)
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30 Sep 2020 01:09:20 GMT9
30 Sep 2020 01:09:20 GMT9
  • この建物は1967年に博物館となった
  • 国立博物館の改装工事により一部が美しく修復された

タイズ: イエメン第三の都市タイズでは、豪雨により新しく改装された国立博物館の一部が崩壊し、何年にもわたる戦争で失われたこの国の文化遺産に加えて、さらにまた失われることとなった。

オットーマン帝国の宮殿として建設され、イエメンの最後の王たちの住居となったこの建物は1967年に博物館となったが、それ以来建物は爆撃を受け、収蔵品は盗難に遭っていた。

2019年に一部が改修されたものの、最近の豪雨によりエントランスホールがファサードと共に先週崩れ、いくつもの部屋が瓦礫の山となってしまった。

「メインのエントランスの一つが崩れてしまいました…すべての文化財や歴史遺跡を脅威にさらす豪雨のせいです」と博物館館長の Ramzi Al-DaminiはAFPに語り、国際社会がイエメンの文化遺産を守るために介入すべきだとした。

山々に囲まれた都市タイズは政府の管理下にあるが、フーシ派の武装組織にも囲まれており、フーシ派の爆撃は幾度も博物館に当たっている。

イエメンの豊かな文化遺産はこの紛争の犠牲となったものの一つであり、数千人が死亡、数百万人が退去させられ、都市や村々が飢饉や病気に襲われることとなり、国連は世界最悪の人道的危機と述べた。

「我が国の文化遺産が、文明が、歴史が破壊されるのを見るのはひどく辛く悲しいものです」タイズの住人である Akram Al-Hmeiriは語った。

「イエメンのすべてが破壊されました」と彼はAFPに話した。

国立博物館の改修工事により一部が美しく修復され、ファサード、技巧を凝らした黄土色のレンガ、アーチ型の窓がオリジナルの素晴らしさを取り戻した。

しかしながら、その他の部分はひどく損傷を受けたままで、崩れて崩壊したフロアや壊れた壁をさらしている。

修復しないままでいたことで建物は豪雨に対し脆弱になっていた。ここ数ヶ月でイエメンを襲った豪雨は洪水を引き起こして多くの人が死亡し、首都やザビード、シバームなどの都市にあるユネスコ世界遺産指定の他の遺産も損害を受けた。

タイズの博物館は2023年に再開が予定されていた。関係者らは、その時までに紛争が下火になっていることを願っている。

「博物館のダメージが修復不可能である場合は…この街にとって痛手となるでしょう」とこの地方の古美術責任者であるAhmed JasarはAFPに述べた。

「博物館はタイズのシンボルですから」

AFP

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