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「史上最悪の討論会」— 外国に住む米国人は、トランプとバイデンの口論の中身のなさを嘆く

2020年9月29日、オハイオ州クリーブランドで行われた第1回大統領討論会に参加するドナルド・トランプ米大統領と民主党大統領候補のジョー・バイデン氏。(AFP)
2020年9月29日、オハイオ州クリーブランドで行われた第1回大統領討論会に参加するドナルド・トランプ米大統領と民主党大統領候補のジョー・バイデン氏。(AFP)
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01 Oct 2020 07:10:08 GMT9
01 Oct 2020 07:10:08 GMT9
  • ペルシャ湾岸の国に住む米国人は、初めてテレビ放送された、候補者の対決の間、言い合い、侮辱、嘲り、政策への関心の欠如に衝撃を受けた
  • 主な争点である最高裁判所、COVID-19、人種と暴力、経済、選挙の公正性について実質的な意見交換をしようとする試みは、いずれも言葉の辛辣さによってかき消された

レベッカ・アン・プロクター

ドバイ:ペルシャ湾岸の国に住む米国人は、米国を率いることを熱望する二人が個人的なことで侮辱し合うのを見て、がく然とした。

無秩序な90分間の侮辱、かんしゃく、終わりのない妨害、そして相手の家族への攻撃によって、ドナルド・トランプ氏と民主党の挑戦者ジョー・バイデン氏による初めてのテレビ討論会は、米国史上最も辛辣な、テレビ放送された直接対決に変わった。

 オハイオ州クリーブランドで行われ、何人かの解説者が「大混乱状態」と評することになる討論会を見るために、中東に住む国外在住者は、目覚まし時計が早朝に鳴るようにセットした。

ワシントンD.C.出身でドバイに8年住んでいるリバティ・ジョーンズさんは「この討論会は全く中身がなかったので、国外在住者がバイデンの(もしくはトランプの)意見について何も理解できませんでした」と話した。「トランプがCOVIDにどのように対処しているかについて少し話し合われたのを除けば、彼らのアプローチに深みはありませんでした」

今回の討論会は、11月3日の選挙日直前に二人の候補者によって行われる3回の討論会のうち、最初のものだった。6つの主な争点である最高裁判所、COVID-19、米国の都市における人種と暴力、経済、選挙の公正性について実質的な意見交換をしようとする試みは、いずれも言葉の辛辣さによってかき消された。

「あなたは米国史上最悪の大統領です」とバイデン氏はトランプ氏に言い放った。「私は47カ月の間に、あなたが47年間でやってきた以上のことをしました」とトランプ氏は答えた。

司会を務めたFoxニュースのクリス・ウォレス氏は、質問に途切れずに回答するために割り当てられた2分間の時間を守り、バイデン氏に話をさせるようトランプ氏に求めるために何度か声を張り上げなければならなかった。バイデン氏もトランプ氏をうそつきで人種差別主義者と呼び、一連の個人攻撃で火に油を注いだ。

その後、バイデン氏による「インシャー」の瞬間があり、アラブ世界全体のツイッターをにぎわした。それは、トランプが、いまだに隠している納税申告書を公開すると約束したことを受けたもので、その詳細の一部は先週ニューヨーク・タイムズに掲載された。バイデン氏は皮肉を込めて「いつ?」と尋ねた。その後に続いた言葉が「神様がお許しになるなら」を意味する「インシャー」のように聞こえた、と多くの視聴者が思った。

 バイデン氏が、このよく知られたアラビア語の表現を実際に口にしたかどうかは謎のままだが、ペルシャ湾岸の国に住む米国人の注意を引いたのは確かだ。彼らの中には、選挙の中核となる問題を遠いものだと感じている者もいる。

高級品小売業者ティファニーの広報責任者ジョーンズ氏は「国外在住者である私たちとっては、当然ですが、候補者や公約はあまり身近ではありません。ニュースを見ることはできますが、コミュニティや家族が候補者に関する考え方を共有するメリットはありません。よって、国外在住者が各候補の公約や政策を理解するための助けとなるので、討論会が重視されます」

アブダビ在住で、自らを共和党支持者だと述べる、医療会社の取締役James Elazo Ruiz氏は、「この討論会の敗者は米国人です」と述べた。

「大統領候補討論会は政策決定のイベントではないことを歴史は教えてくれています。今回の討論会は違うものになることを願っていましたが、私たちが目にしたのは誹謗中傷と、何の意味もない、侮辱による大失敗だけでした」

「今回の討論会には政策、争点、そして解決策が足りませんでした。率直に言って、私が今まで見た中で最悪の討論会でした。ばかげていました」

ドバイで米国系のIT企業に9年間務めているブライアン・ラゴット氏によると、今回の討論会は米国外での米国に対するイメージをさらに悪くしたという。

「米国には、国を再び一つに戻すことができる人物が必要です。昨晩、私たちはそれを見れませんでした」と同氏は話した。「米国外に住む米国人として、どこへ行こうとも米国の理想を持って行きたいと思っています。今は厳しい時期です」

2007年からドバイに住んでいるAli Khalaf氏は、米国政治の将来についてはやや楽観的な見方をしているようだった。同氏は、討論会の「心をかき乱す」性質が、より多くの人々に衝撃を与え、政治プロセスにより大きく関わるようになることを望んでいると述べた。

「これらの議論会から得られる希望は、私たちが、この国の選択により多くのものを投じたいという願望を持って、これらの選挙を切り抜けることです」と同氏は付け加えた。

討論会の最後の論題である選挙の公正性は、特にペルシャ湾岸の国に住む米国人の心に共感を生んだ。彼らの多くは、数週間前に不在者投票の要請をしたにもかかわらず、まだ投票用紙の受け取りを待っていると言っていた。

国務省の2016年の統計によると、約900万人の米国人が外国で暮らしている。米国の州だと考えると、人口規模では12番目に大きいため、投票において大きな影響力を持つブロックとなる。

ドバイに住む匿名の米国市民は、名前を明かさないことを条件に次のように述べた。「海外に住む米国人が、自分たちの投票が正確に集計され、不正行為から守られていると確信するのは当然です。これほど長く投票用紙を待つのはおかしいです。そして、投票用紙が来て、それを郵送するとき、それが正しく集計されると確信することができるでしょうか」

ドバイに7年近く住んでいる、クリエイティブディレクターでライターでプロデューサーのJean Candiotte氏は「私たちの投票は絶対に重要です」と話す。「今回の選挙は接戦になる可能性があるので、一票が重要になります」

「私たちは米国人として、海外に住むときに母国を持って行くことができます。私たちは母国の税金を申告して払い、選挙権を維持しています。そして、その権利を行使することが重要です。それが国民であるということです」

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