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レバノン、経済危機の中でロックダウンを再開

2020年11月10日、首都ベイルートの東、バアブダの大統領官邸で最高防衛評議会の議長を務めるレバノンのミシェル・アウン大統領(中央)。(AFP通信)
2020年11月10日、首都ベイルートの東、バアブダの大統領官邸で最高防衛評議会の議長を務めるレバノンのミシェル・アウン大統領(中央)。(AFP通信)
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11 Nov 2020 07:11:13 GMT9
11 Nov 2020 07:11:13 GMT9
  • レバノンの銀行は現在も貨幣流通の90%をコントロールしており、国がインフレ率のさらなる上昇を回避するのに役立っている

Najia Houssari

ベイルート:レバノン中央銀行のリアド・サラメ総裁は火曜日、レバノン預金者協会の代表団と会談し、「レバノンは破綻していない」と強調した。

同総裁は続けて、「しかし、レバノンが脱却できていない地域の危機や、過去3年間に圧力の手段として利用された組織的な中傷運動、そして過去5年間に増加した経常収支と財政の赤字による国民の損失などの影響によって金融部門は苦しんでいる。これらの要因が為替レートに影響を与えた」と述べた。

サラメ氏の声明と同時に、ミシェル・アウン大統領が議長を務める最高防衛評議会が、コロナウイルス感染率の低下を図るため、来週土曜日から2週間のロックダウンを再開し、毎日午後5時から翌日午前5時までの外出禁止令を出すことを決定した。

「コロナウイルスによるパフォーマンスの低下と停滞、そして対外債務(ユーロ債)の償還期限を守らないという決定を国が行い、外国資本と交換可能通貨の流れに直接影響を与えたにもかかわらず、中央銀行は専門家らしい仕事をしてきたことを証明した」とサラメ氏は付け加えた。

「レバノンの銀行は現在でも貨幣流通の90%をコントロールしており、国がインフレ率のさらなる上昇を回避するのに役立っている。危機が始まって以来、中央銀行は米ドルとレバノン・ポンド(LBP)で銀行に融資を行い、流動性の需要を満たすことを可能にしてきた」

推定では100億ドルがレバノンの住宅内に保管されており、銀行への信頼を回復するための新しい組織的な仕組みが必要とされている。これには、2021年にレバノンのデジタル通貨プロジェクトを立ち上げ、国内外のマネーマーケットの活動を可能にするキャッシュレスシステムの実現を支援することも含まれている。

「レバノンには天然資源がない。だからこそ、我々は金の保有量を維持する必要がある。万が一、存亡の危機に直面した場合、金は海外市場で換金できる資産だからだ」とサラメ氏は指摘した。

レバノンの新政権の樹立は、首相に指名されたサード・ハリリ氏に複数の政党が課した条件、特に数日前に米国から制裁を受けた自由愛国運動の党首、ゲブラン・バシル氏が課した条件のため、いまだに障害に直面している。

フランスのエマニュエル・マクロン大統領の中東・北アフリカ担当顧問、パトリック・デュレル氏は水曜日の夜にベイルートに到着し、改革の実施を使命とする政府の樹立に関するフランスの取り組みを復活させる可能性を試験・評価すると予想されている。

米国の制裁は、バシル氏とドロシー・シア駐レバノン米国大使との間で論争に発展し、シア大使は月曜日、「バシル氏は制裁がどのように機能するかについて誤解しており、米国の政策を理解していない」と述べた。これは、バシルが先週の日曜日に自身の主張を述べるために行った記者会見での発言を受けてのものだ。

シア氏はバシル氏を対象とした制裁は、「党ではなく個人に対するもの」だと断言した。

シア氏はまた、米国の法廷で制裁に異議を唱えるというバシル氏の決断を歓迎し、「バシル氏は、汚職を理由に制裁が課されることを私が事前に警告しなかったことに不満を示した。まるで私には制裁指定前に通知する義務があると言いたいようだが、そんなことはない。制裁に関する米国の法律の下には様々な権限がある。今回、バシル氏がグローバル・マグニツキー法の下で指名されたからといって、同氏や他の者が後日別の権限で制裁を受ける可能性がないとは限らない」と付け加えた。

「我々のやり取りの中で、バシル氏は一定の条件の下でヒズボラとの決別に意欲を示した。実際に彼は、ヒズボラとの関係がいかに党にとって不利なものであるかを米国が彼に教えてくれたことに感謝の意を表していた。主要なアドバイザーたちは、彼らがバシル氏に対し、この歴史的な決断をするように促したことまで私に知らせてくれた」とシア氏は暴露した。

バシル氏は、「汚職に関与したと非難される根拠となった証拠」について尋ねることでシア氏に応えた。シア氏はそのような証拠は公表できないと述べていた。バシル氏はまた、ヒズボラとの協力関係への決意を表明した。

 

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