
サイード・アル・バタティ
アル・ムカラ:アラブ連合軍の戦闘機が、先週、フーシ派が掌握するサナア郊外の訓練キャンプを空爆した際、イエメンのヒズボラの軍事専門家2名を殺害した、とイエメン国防省が伝えた。
レバノン人専門家2人とともに、サヌアのアルハブ地区で軍事訓練を受けていた少なくとも十数人のフーシ派の戦闘員が同じ襲撃により殺害された。
イエメンの軍事・政治アナリストや外交関係者は、この事件はイランとその代理人であるヒズボラの同国への継続的な軍事介入を再び露呈したと述べている。
イエメンのアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領は、アラブ連合の支援を受けたイエメン政府軍から激しい攻撃を受けているフーシ派反政府勢力を支援するためにイランとレバノンの軍人をイエメンに派遣しているイラン政権を繰り返し非難してきた。
イエメンの軍事専門家や当局者は、ヒズボラ戦闘員の流入はほぼ10年前に始まり、今回の2人の戦闘員の死は “介入の氷山の一角 “にすぎないと考えている。
軍事専門家は、反政府勢力は否定しているものの、これはヒズボラがフーシ派を積極的に支援していることを示すものであると述べている。
「アルハブは戦場ではないので、今回の事件は、ヒズボラのメンバー2人は戦闘に参加するのではなく、軍事的なノウハウをフーシ派に授けていたことを示している 」と、南部の都市タイズでイエメン軍報道官アブドゥル・バシット・アル・バヘル氏はアラブニュースに語った。
同氏によれば、ヒズボラの専門家は、爆発物、無人機、ミサイルなどで、フーシ派の軍事力を強化するのに貢献してきたという。
イランとヒズボラからの軍事的な専門知識がなければ、フーシ派の武器では、戦争に際しサウジやイエメンの都市や軍事拠点を攻撃することはできなかっただろう、とアル・バヘル氏は述べている。
1月には、無人機と弾道ミサイルがマリブの軍事キャンプを攻撃し、110人以上の兵士が死亡した。また岩に見せかけた改良された地雷により数百人の兵士や民間人が亡くなっている。
地雷を作る技術やミサイル誘導の技術はイランから来たもので、ヒズボラとイラン革命防衛隊の軍事専門家によってイエメンに持ち込まれた、とアル・バヘル氏は語った。
同氏は、「イランとその革命防衛隊がイエメンでの戦闘を支配している。彼らはイエメン人とレバノン人を支配している」という。
2016年には、ヒズボラの軍事専門家がフーシ派の戦闘員に講義をしている映像がソーシャルメディア上で流れた。イエメンの将校は、諜報からの情報に基づき、最大1000人近いヒズボラの専門家が、反政府軍の拠点であるサヌア、ホデイダ、サーダの司令室や軍事キャンプ内に駐留していると考えている。