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イラク、影響されやすい家族用の最後の「安全な避難」キャンプを閉鎖

ハバニヤ・ツーリスト・キャンプは、元豪華リゾートで、ダーイシュグループ(イスラム国)から逃れたイラク人を住まわせていたが、年末までに強制退去キャンプ数10張を終了する突然の政府圧力の一部として、今週閉鎖した。(AFP)
ハバニヤ・ツーリスト・キャンプは、元豪華リゾートで、ダーイシュグループ(イスラム国)から逃れたイラク人を住まわせていたが、年末までに強制退去キャンプ数10張を終了する突然の政府圧力の一部として、今週閉鎖した。(AFP)
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14 Nov 2020 12:11:00 GMT9
14 Nov 2020 12:11:00 GMT9
  • イラク当局はキャンペーンでついに帰郷を保証すると語る

ハバニヤ・ツーリスト・キャンプ:引き裂かれたタープがかつて数千張のテント村だったものの金属フレームからはためいた。故郷を追われたイラク人用の場所を提供してから5年後、広大なキャンプは48時間内に空になった。

ハバニヤ・ツーリスト・キャンプは、元豪華リゾートで、ダーイシュグループ(イスラム国)から逃れたイラク人を住まわせていたが、年末までに強制退去キャンプ数10張を終了する突然の政府圧力の一部として、今週閉鎖した。

イラク当局はキャンペーンでついに帰郷を保証すると語ったが、非政府組織と強制退去者自身は、早まった帰郷は家族を危険に晒すと恐れている。

「子どもと主人の危険におびえています」と、HTCとして知られるバグダッド西80キロの現地から運び去ったバスの車列の1台に乗車していた数10人の中で、6児の母であるザイナブ氏は語った。

西部アンバール州の彼女の部族は、家族のIS(イスラム国)への(虚偽の)忠誠を非難したので、家族は別のキャンプに移動しなければならないと語った。
「家には戻れません」と彼女は語った。「拘留され虐殺されるのを心配しています。」

イラクが過酷な軍事行動によりダーイシュを敗走させてから3年後、130万人近くの人々が故郷を離れたままで、そのうちの1/5がキャンプにいる。

急なキャンプ閉鎖で、冬の直前でコロナウィルスパンデミックの最中、イラク人100,000人は行き場を失うことになったとノルウェイの援助団体Refugee Council(避難者会議)は警告した。

HTCの住民が安全に帰郷できることを保証するため、当局は軍と部族を調整したと移民省アンバール州当局者トップのムスタファ・セルハン氏はAFPに語った。

「この家族たちには、速やかまたは強制的な帰郷はない」と同氏は言い張った。「アンバール州のキャンプは、5~7年経っている。これのどこが速いのか?」
しかし、今週HTCを去ったイラク人はこれと矛盾した。

アリと名前を告げたそのうちの一人は、自宅が何年も前に破壊されたので、故郷カーイムにアパートを借りることを余儀なくされたとAFPに語った。

HTC住民は、キャンプ閉鎖の通知が1カ月前にあったが、イラク北部ニーナワー州にある最大のキャンプハマム・アル=アリル住民にはさらに短かった。

「最初、キャンプは絶対に閉鎖しないと言われました。そして2021年に閉鎖と言われました。それから1週間と言われたのです!」と、7児の母のサーダ(36歳)は語った。

山地の飛び地 シンジャールにある彼女の故郷の村アル=カヒラは大きな被害が残り、公共サービスがない。

「これだけのことがあったら、私は自殺します。人生に、この冷たい、雨の多い世界に疲れました」と彼女は語った。「このキャンプは私たちの避難所でしたが、今では避難所がなくなりました。」

11月5日からハマム・アル=アリルの住民8,000人のうち7,000人以上が破壊された自宅かまだ未閉鎖の他のキャンプにバスで運び出されたとキャンプ担当者が語った。

イラクは長年キャンプを閉鎖する意図についてはオープンであるが、先月には過熱状態だったと、NGO活動家が匿名を条件でAFPに語った。

10月18日と30日の間に、イラクはバグダッド周辺のキャンプ3カ所とさらに南のカルバラーの1カ所、東部ディヤラの1カ所を閉鎖した。

国際移住機関(International Organization for Migration)によれば、住民の半数近くが先祖の地に戻らず、現在キャンプ外の国内避難民として登録されている。

ある援助活動家は、イラクが「情報に基づき、威厳のある、持続的な」国内避難民の帰郷の原則を採用したが、「これらの条件全ては、今起こっていることに違反している」と警告した。

人道支援活動家は心配な前例を示している。昨年、同様なプロセスでキャンプから引っ越した数100人が脅迫や手りゅう弾攻撃にさえ直面した。

帰郷者に関する新規の調査では、60パーセント近くは出発を不本意と語り、44パーセントはその後再び行き場をなくしたとわかった。

ある政府当局者は、帰郷の取り組みはムスタファ・アル=カディミ首相からの直接命令で加速されたとAFPに語り、これはNGO活動家数名の疑いと同じであった。

当局は、帰郷が援助団体と援助国を促して、キャンプから再建がいまだに必要な地域への資金集めに向かうことの促しを望んでいると、人道主義活動家1名と当局者2名が語った。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)のベルキス・ウィリー氏は、市民を社会に再統合する希望は理解するものの、「それを行う方法は、意思に反して帰郷を強制しないことで、そうした場合もっと不安定になる」と語った。

在イラクの非政府組織(NGO)数団体は、送還の取り組みの公開批判により、キャンプへの立ち入りや外国人スタッフの労働ビザに影響を与えると恐れたとAFPに語った。

「圧力と脅しは著しく増え、政府による懲罰的措置の恐れがある」とNGOの上級活動家は語った。

帰郷キャンペーンが始まった時、国連の在イラク人道支援担当官トップのイレーナ・ヴォヤチーコヴァ・ソロラーノ氏は、この動きは「国連から独立して取り上げられた」と語った。

後に彼女の事務所は予約されたAFPとのインタビューをキャンセルし、「国連は現時点で本件に関するこれ以上のコメントはなく、伝える追加の詳細情報はない」と断言した。

AFP

 

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