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8月にイランで、イスラエル工作員がアルカイダのナンバー2殺害

アブドゥラ・アーメド・アブドゥラ、別名アブ・ムハンマド・アル・マスリ容疑者(ウィキペディア転載のFBI写真)
アブドゥラ・アーメド・アブドゥラ、別名アブ・ムハンマド・アル・マスリ容疑者(ウィキペディア転載のFBI写真)
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14 Nov 2020 04:11:12 GMT9
14 Nov 2020 04:11:12 GMT9
  • アル・マスリはアルカイダの現在の指導者、アイマン・ザワーヒリーの後継者と目されている

ワシントン:1998年のアフリカにある2つの大使館を爆破した事件の計画立案に関わったとして、告訴されていたアルカイダの副司令官が、アメリカの強い要請を受けて活動しているイスラエルの工作員たちにより、8月にイランで殺害されていた、とニューヨーク・タイムズが諜報関係者からの情報として、11月13日に報じた。

別名アブ・ムハンマド・アル・マスリを名乗るアブドゥラ・アーメド・アブドゥラ容疑者は、8月7日テヘランの路上で、オートバイに乗った2人の男に射殺された、とニューヨーク・タイムズが報じていた。

アルカイダの現在の指導者、アイマン・ザワーヒリー容疑者の後継者と目されているマスリ容疑者の殺害は、今まで秘密にされてきた、と同紙は述べていた。

このエジプト生まれの過激派の殺害に、アメリカが何らかの形で関与していたかどうかは不明だ、と同タイムズが述べていた。アメリカ当局は何年間もイランで、マスリ容疑者とその他のアルカイダ工作員たちを追跡してきた、と同紙は述べていた。

アルカイダは同容疑者の死を発表しておらず、イラン政府関係者はこの知らせ隠しており、公にこの殺害を実行したと主張する政府は1つもなかった。

匿名を条件にロイター通信の取材を受けたある政府関係者は、同タイムズ紙の報道について詳しく述べることと、アメリカによる関与があったかどうかを断言することを拒んだ。ホワイトハウスのアメリカ合衆国国家安全保障会議は、コメントを要求されたが、即答を避けた。

アルカイダ創設当時からの首脳陣の1人であるマスリ容疑者は、アルカイダの元アミール(司令官)、ウサーマ・ビン・ラーディン容疑者の息子、ハムザ・ビン・ラーディン容疑者の未亡人である自分の娘と一緒にいるときに殺害された、と同タイムズが報じていた。

ウサーマ・ビン・ラーディン容疑者は、アメリカで起きた2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を首謀し、2011年に、アメリカのパキスタンでの軍事作戦で殺害されていた。

イスラム教シーア派のイランと、イスラム教スンニ派の過激派組織、アルカイダは長きにわたり敵対している。

マスリ容疑者は2003年から、イランで「自宅軟禁」に処されていたが、2015年から、テヘランの高所得者層が住む郊外の住宅地で、自由に暮らしてきた、と同タイムズ紙は匿名のアメリカ諜報関係者が語ったことを引用していた。

アメリカの対テロ対策担当当局は、アメリカとも敵対しているイランが、アメリカを標的とした作戦を実行するために、彼らがそこで暮らすことを認めていたのかもしれないと考えている。

マスリ容疑者の死がアルカイダの活動に影響を与えるのか、もし与えるとすればどんな影響なのか、ということは今のところ把握できていなかった。ニューヨークとワシントンの同時多発テロからほぼ20年が経ち、最高幹部たちを失ったにもかかわらず、アルカイダは中東からアフガニスタン、さらには西アフリカの方まで、活発な系列組織を維持している。

ロイター通信

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