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テントと庭:失われた家族の家を再現するシリアの若い難民たち

シリア北西部のイドリブ州アトマにて、幼少期の自宅を再現した青々とした草花に囲まれたテントでウードを演奏するウィッサム・ディアブ(19歳)さん。(AFP)
シリア北西部のイドリブ州アトマにて、幼少期の自宅を再現した青々とした草花に囲まれたテントでウードを演奏するウィッサム・ディアブ(19歳)さん。(AFP)
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25 Nov 2020 04:11:22 GMT9
25 Nov 2020 04:11:22 GMT9
  • 新型コロナウイルスの蔓延を懸念し、シリア人家族は人里離れた場所への転居を余儀なくされている

アトマ、シリア:シリア北西部のオリーブの木の間で、避難生活を送っていた10代のウィッサム・ディアブさんは、青々とした草花に囲まれた新しい家の外でウードをつま弾いた。

室内には、観葉植物や小さなサボテンのコレクションが転がっているほか、布で覆われたテーブルの上には、フョードル・ドストエフスキー、村上春樹、アラブ人で唯一ノーベル文学賞を受賞した、エジプトの著名なナギーブ・マフフーズなどの作家の本が何十冊も並んでいる。

シリア内戦でディアブさん一家はハマ県中部のカフル・ジータ村からの避難を余儀なくされたが、19歳のウィッサムさんはシリア北西部のテントに居を移した際に、幼少期に住んでいた家を再現しようと決意した。

「4年経っても家が見つからないし、家にも帰れません」と語ったのは、緑の瞳に肩まである茶髪の青年だ。

「テント生活から、定住したいと思うようになりました」

そして、青年の両親と二人の姉妹が隣に別のテントを張る一方で、彼はトルコとの国境に近いイドリブ州のアトマ地区にあるオリーブの木立の中に自分のテントを張って住むようになった。

石で飾られた小道が玄関まで続き、帆布の屋根の上には木の棒が置かれている。

家の周囲には、大きなプラスチックの鉢や、前庭できちんと列を成した土壌の中で、植物や花をつける低木が繁茂していた。

室内には、防水シートで作った壁に沿って織物のカーテンが掛けてあり、フロアソファが置かれた小さなリビングルームがあった。

足下には凝った赤いカーペットが敷かれている。

「我が家はこんな感じでした。庭も書斎もありましたし、花もたくさんありました」と彼は語った。「こんな感じでしたが、もっとずっと、ずっとよかったんです」

シリア内戦が2011年に始まって以来、38万人以上が死亡し、数百万人が避難生活を送っている。

反乱軍の主要な拠点であるイドリブでは、300万人の住民の約半数がテントやシェルターで生活している。彼らの多くは国の他の地域で家を失い、現在は政府の管理下にいる。

2016年10月、政権軍の航空機が周辺地域を爆撃し、残虐な作戦により唯一の弟の命が奪われた後、ディアブさんとその家族は故郷を追われ、南下を強いられた。

スマートフォンをスクロールし、ディアブさんは戦闘で強襲を受けたと言うカフル・ジータの旧宅の画像を見せてくれた。

一家は8ヶ月前まで難民キャンプで生活していた。

しかし、新型コロナウイルスの蔓延が懸念されるようになったため、彼らは人里離れた場所に居を移すことにしたのだった。

4年前に命懸けで逃げた際に、ディアブさん一家は必要最低限のものだけ持ち出し、ウィッサムさんはなんとか貴重な本を数冊守った。

彼のコレクションには現在、ドストエフスキーや村上の翻訳作品を含む85冊の小説などがあるという。

「ここでまたゼロからのスタートでした。植物や本を買って、書斎を作り直したんです」と彼は語る。

彼はまた、余暇には、YouTubeのチュートリアルを見てウードの演奏を独学で学んでもいる。

ディアブさんによると、自分のテントを変身させるために注ぎ込んだエネルギーの大きさに、近所の人たちの多くが驚いていたという。

しかし、この若いシリア人は、誰もが家に帰れるようになるまでには時間がかかるのではないかと心配していると語る。

「しばらくはここにいることになるでしょう」と彼は言った。

その間、彼はサボテンのコレクションの世話をしたり、地面を這うジャスミンに水をやって過ごすのだ。

AFP

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