• この予防措置は、国民議会議事堂ではなく、ユネスコ会館で行われた12月21日の国民議会の立法議会で適用された。

ナジア・フサリ

ベイルート：レバノンの公衆衛生省の科学委員会は、イギリスで発見されたCOVID-19の変異ウイルスに関するさらに詳しい情報が出るまで、ロンドン発ベイルート着の航空便を数日間中止することを勧告した。

同委員会は、休日を過ごすために、レバノンに向かう国外居住者がロンドンを旅行する場合は、ルートを変え、義務となる5日間の自宅隔離を厳格に守り、その後PCR検査を受けなければならないと勧告した。

この予防措置は、国民議会議事堂ではなく、ユネスコ会館で行われた12月21日の国民議会の立法議会で適用された。

これは、ソーシャルディスタンスの対策を考慮すれば、同会館のホールの方がより広いからだ。さらにその上、国民議会議員と出席者は終始、フェイスカバーを着用していた。

同議会はまた、公務に携わる者全員の銀行機密を解除する提案を承認する法案も通過させた。

ナビーフ・ベッリ国民議会議長によると、バンケデュリバン（レバノン中央銀行）、各省、各局、公共機関をはじめとして、あらゆる国営機関は、ミシェル・アウン大統領から同議会への通達に応えて、会計監査か法廷監査を受けなければならないという決断を同議会はしたという。

同議会は以前、議会でこの件を決定するように勧告していた。ベッリ議長は「同議会がアウン大統領のメッセージに対して、法律という形で対応することはできない」と語っていた。

海外に移された現金と金融商品の全てを取り戻すことを目指して、15日以内に作成するという条件で、議会はこの法案を合同委員会に付託した。この動きは、同議会が当てにしているもの、つまり海外に移された盗まれた資金を取り戻すための刺激を失わせることにつながった。

ガダ・シュライム暫定難民担当大臣は、次のように語った。「私たちは合同委員会に法案作成を付託するよりも、10月17日以降、海外に移されたお金を取り戻す法案を通過させることを望んでいました。このような資金を回復することが、長い道のりの第一歩となるのです」

同議会はまた、セクシャルハラスメントを特に職場で、初めて罰する法案と、ドメスティックバイオレンスから女性たちや家族を守るための法改正をした法案も通過させた。レバノン女性のための全国委員会のクロディーヌ・アウン代表は、この動きをセクシャルハラスメントや、ドメスティックバイオレンスから守る前向きな一歩だと述べた。

その一方で、ハマド・ハサン暫定公衆衛生大臣は祝日の間、新型コロナウイルスの予防措置を順守する必要があると強調し、そうしないことの反動は悲惨なことになる可能性があると警告した。

ハサン暫定公衆衛生大臣によると、科学委員会は21日の委員会で、「この国の大衆動員性の不在と、フェイスカバー直用率の低下」を指摘したという。

21日の朝の時点で、レバノンのCOVID-19感染者数は合計158,104人となり、1日1,500人以上のペースに感染が起きている。時には、1日2,000人の感染が発表されることもあった。死亡者数は1,281人で、1日10 人のペースとなっている。

レバノンの医療部門では、2月に感染が初めて確認されて以来、今まで1,904人のCOVID-19感染者が発表されてきた。

その一方で、ベイルートの湾港爆発事故で、リハニヤのレバノン陸軍軍事警察刑務所に拘束されている8人の容疑者が、ある刑務官からCOVID-19に感染していた。