

カイロ: リビアの対立する勢力同士が、2ヶ月以上前にジュネーブで締結された休戦協定の一環として、国連の仲介による捕虜交換を開始したと、国連とリビア当局が発表した。
国連リビア支援ミッション(UNSMIL)によれば、共同軍事委員会の監督による捕虜交換の第一弾は、金曜に同国南西部のアルシューレフ村で行われた。
リビアは、北アフリカの同国西部にある首都トリポリで国連が支援する政府と、東部を拠点に対立する政府に分断されている。両勢力は数々の地元の民兵組織や、地域および外国の勢力から支援を受けている。
石油埋蔵量が豊富な同国は、NATOが支援した2011年の反乱で、長く独裁者だったムアンマル・カダフィーが打倒され殺害された後、混乱に陥った。
2019年4月には東部を拠点とする司令官ハリファ・ハフタルとその軍隊が、トリポリを奪取しよう攻撃を開始した。この軍事行動は数ヶ月の戦闘後に行き詰まり、結局6月に破綻した。それ以来、ハフタルの軍隊は沿岸のスルト市に撤退している。
2つの勢力は10月に国連の仲介により、全国的な休戦協定を締結した。これには、すべての戦争捕虜の交換が含まれていた。
UNSMILは捕虜交換を発表したものの、解放された各陣営の捕虜の数に関する詳細は明らかにしていない。同機関は両陣営に対し、すべての捕虜交換を含む休戦協定の実行をスピードアップさせるように求めた。
国連が支援する政府の有力者ファティ・バシャガ内務大臣は、ツイートで解放された捕虜の写真を添付してこの交換を歓迎した。
首都を拠点とする政府と同盟を組む民兵組織トリポリ保護部隊も、捕虜交換の様子が写っているように見える31秒間の動画を投稿し、解放された者たちの名前を公式に挙げた。
休戦協定には外国の軍隊や傭兵の3ヶ月以内のリビアからの出国も含まれている。
しかしながら、協定締結から2ヶ月が過ぎても、外国の軍隊と傭兵の件に関しては何の進展も発表されていない。
国連の専門家によれば、ロシア、シリア、スーダン、チャドなどの外国人兵士数千人が両陣営によってリビアに連れて来られた。
AP